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提案書18(3402頁~3601頁) (91 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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③再評価の根
拠・有効性

根拠:
インドシアニングリーンを用いた蛍光法は放射線科医の介入を必要としない技術である。OSNA法(D006-8)は、乳癌診療ガイドラインにおいて病理
組織検査の代替となることが記載されており(参考文献2)、またテレパソロジーについても病理診断料加算が認められている。近隣の連携する
医療施設に依頼することでも迅速診断は実施可能である。また、迅速診断によらず、術後に永久標本で診断することも行われている。従って、い
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 ずれかの手法を用いることで、当該施設に病理医が配置されていなくとも、リンパ節の転移診断を適切に実施出来る。また、乳癌手術に際してす
ら麻酔科標榜医の配置は要求されておらず、センチネルリンパ節生検(SNB)においても必要性はない。
後等のアウトカム
有効性:
SNBの有効性については、乳癌診療ガイドライン①治療編2022年版で記載されており(参考文献1)、SNBと腋窩郭清(ALND)を比較したランダム化
比較試験の結果では,無再発生存率(DFS)及びOSに有意差を認めず、SNB群では疼痛が少なく、上肢の運動性が良好であり、入院のコスト削減が
見られ,SNBがALNDに比べて有意に優れていた。

ガイドライン等での位置づけ

乳癌診療ガイドラインにSNBの有効性が記載されており(参考文献1)、SNBとALNDを比較した
ランダム化比較試験の結果では,無再発生存率(DFS)及びOSに有意差を認めず、SNB群では
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す 疼痛が少なく、上肢の運動性が良好であり、入院のコスト削減が見られ,SNBがALNDに比べ
て有意に優れており、センチネルリンパ節生検は臨床的腋窩リンパ節転移陰性の乳がんに
る。)
対する標準治療であると明記されている。

平成29年社会医療診療行為別統計から以下を算出した。
乳腺悪性腫瘍手術乳癌の年間件数:84,804件(7,067x12)・・・①
センチネルリンパ節生検実施回数:53,544件(4,462x12)・・・②
④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

がん診療連携拠点病院院内がん登録2016年全国集計から、
臨床的腋窩リンパ節転移陰性の症例は73,016人(①x86.1%)・・・③
うち手術を受けている症例は87.2%で63,662人(③x87.2%)・・・④
施設基準を拡大することで、センチネルリンパ節生検の年間実施件数は最大10,118件(④-②) 増加する。

年間対象者数の
変化

年間実施回数の
変化等

見直し前の症例数(人)

53,544

見直し後の症例数(人)

63,662

見直し前の回数(回)

53,554

見直し後の回数(回)

63,662

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

前述のとおり乳癌診療ガイドライン①治療編2022年版では、臨床的腋窩リンパ節転移陰性症例に対するセンチネルリンパ節生検は標準治療と位置
付けられている(外科療法・総説2)。手技の専門性は高いものの、乳腺外科のトレーニングを受けていれば、通常行う事ができる。

施設の要件
乳腺外科又は外科、放射線科(ただし色素のみとインドシアニングリーンによる蛍光法によるものを実施する施設にあっては不要)、病理部門
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 (OSNA法を用いる場合、あるいは他施設の病理部門と連携していることが証明できる施設にあっては不要)
制等)
・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

・乳腺外科又は外科の経験を5年以上有しており、乳がんセンチネルリンパ節生検を、当該手術に習熟した医師の指導の下に、術者として5症例以
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 上経験している医師
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 前述の乳癌診療ガイドライン①診断編、②疫学・診断編2022年版
要件)

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

特になし

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

問題なし

⑧点数等見直し
の場合
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)

見直し前
見直し後
その根拠

点数の変更はなし
点数の変更はなし
該当しない

区分

特になし

区分をリストから選択

番号
技術名

該当なし
該当なし

具体的な内容

該当なし
増(+)

プラスマイナス
予想影響額(円)

967,000,000円
医療費増加分:
①センチネル加算増加分:4.08億円(40,000円x10,118回)
※加算1と2を50%とずつと仮定

⑩予想影響額

その根拠

医療費削減分:
②ALND省略に伴う手術費用の減少分:13.75億円(169,850円x8,094回)
=ALNDを伴う場合と伴わない場合の手術費用の差(部分切除術と切除術の平均)x新たに省略されるALND件数(増加するセンチネルリンパ節生検
回数x0.8)
医療費の影響:9.67億円(=②-①)

備考

特になし

⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬

なし

⑫その他

なし

⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

特になし

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