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提案書18(3402頁~3601頁) (126 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

707102
時間外緊急遠隔診療料
一般社団法人

日本脳神経外科学会
29脳神経外科

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

12神経内科
関連する診療科(2つまで)
32救急科

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年度)
「実績あり」の
場合、右欄も記 提案当時の医療技術名
載する

令和4年度
時間外緊急遠隔診療料



追加のエビデンスの有無

提案される医療技術の概要
(200字以内)

救急受診した脳卒中患者や院内発症の脳卒中救急患者について、緊急のために、時間外において撮影した画像・検査データ等
を、当該施設に勤務する院外の専門医が情報通信機器(モバイルICT等)を用いて受信・診断し、院内の専門外の医師と連携
して治療方針の決定を行う。

文字数: 126
対象疾患名

保険収載が必要な理由
(300字以内)

脳卒中

ICTの進歩に伴い、安全な画像の転送が可能となり、院内初期対応医と院外専門医とのモバイルICTを利用した時間外緊急時の
画像共有、治療方針決定において、モバイルICTは極めて有効に利用され始めている。特に急性期脳卒中に関しては複数のエ
ビデンスが発表され、国内外のガイドラインにも高いエビデンスレベルで収載されている(資料4、5※)。また、医療の質向
上のみならず、医師の当直体制の緩和にも大きく寄与しており、医師の働き方改革にモバイルICTは必須のアイテムと言え、
このシステムを利用した専門医による治療方針の決定に関わる診断料が保険収載される必要性は高いと考えられる。(追加の
エビデンスには※を付記)

文字数: 298
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

時間外に救急受診した脳卒中の患者について、緊急に画像診断等の検査を行い、tPA投与、血栓回収術など直ちに何らかの処
置・手術等の必要性の有無を判断する場合が対象となる。

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

時間外に行った画像や検査データ等を、当該医療機関の院外にいる脳卒中に関わる専門医が自宅等の当該保険医療機関以外の
場所で、データの読影及び送受信を行うにつき十分な装置・機器を用いた上で診断し、当該保険医療機関にいる医師と連携
し、脳卒中の治療方針の決定を行う。原則、時間外受診1回につき1回実施する。

区分

③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)



A

番号

通則3、通則5、A 301-3

医療技術名

時間外緊急院内画像診断加算、画像診断管理加算3、脳卒中ケアユニット入院医療管理料

既存の治療法・検査法等の内容

・「時間外緊急院内画像診断加算」は時間外に当該医療機関内で緊急画像診断を行う場合の加算であるが、院内で撮影、診断
を行うものが対象であり、モバイルICTを利用した院外の脳卒中に関わる専門医との連携・診断を行う当該医療技術は別に評
価すべきと考えられる。
・「画像診断管理加算3」では、夜間・休日に読影を行う体制が施設要件となっており、院外の画像診断医がICTを利用して画
像診断する場合も施設要件を満たしているが、これは画像診断が対象であり、治療方針の決定など、診療を行う脳卒中に関わ
る専門医と連携する医療技術は含まれていない。また特定機能病院のみが対象であり、多くの脳卒中診療を担う急性期病院は
対象外である。
・「SCU入院医療管理料」では、「神経内科又は脳神経外科の経験を3年以上有する専任の医師が常時1名以上いる場合は、院
外にいる5年以上の経験を有する医師と診療上必要な情報を直ちに送受信することが可能である」体制が施設要件であるが、
未だSCUを整備している施設は全国的に162施設と少なく(平成29年医療施設調査)、特に12県で未整備の状況である。SCU施
設基準を満たしていない施設においてもモバイルICTを利用した当該医療技術は評価されるべきと思料する。

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

モバイルICTを利用した脳卒中急性期治療は、従来の方法と比べて診断精度は遜色なく、治療開始時間の短縮に有効である
(資料1、2)。また長期予後に関しても転帰良好例の増加が報告されている(資料2)。また不要な専門医の呼び出しが減っ
たと報告されており(概要図、平成30年度総務省事業)、有用性は高い。加えて最近の報告では、医療費削減効果も科学的に
報告されており(資料3※)、対費用効果の面から見ても有効性・効率性は高い。

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