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提案書18(3402頁~3601頁) (28 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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【日本ニューロサイエンス看護学会】

脳卒中再発・重症化予防指導料(仮称)の新設
脳卒中発症の危険因子は生活習慣に起因し合併症保有率が高い。急性期治療後、生活習慣の改善が適切に行われない場合、再発率が高く、再
発によって重篤化することが特徴であるが、その再発予防指導実施率は低い。また、脳卒中後うつの発生は約4割とされ、著しいQOLの低下
を招く恐れがありメンタルケアが重要である。看護師主導の自己管理教育による脳卒中再発予防に関する研究(Fukuoka.Y et al., 2019)では、
再発予防指導群で脳卒中再発の発生率が低い傾向(再発予防指導群2.96人/年、通常ケア群6.27人/年)が示された。海外でも、脳卒中の専門看
護師の再発予防指導で、収縮期血圧低下等の効果が報告されている。

【対象疾患・条件】
・脳卒中で外来通院中の者
・mRS(脳卒中重症度評価スケール):0~3の者

【指導の内容】

*初回
知識(脳卒中と危険因子の病態、生活習慣、メンタルケア、ストレスマネジメント、
セルフモニタリングなど)の提供を行う。そして、危険因子の特定や改善方法を決定する。
*1ヶ月目(2回目)
【人的配置の要件】
知識の提供に加え、生活習慣改善にむけた行動目標の設定を行う。
慢性疾患看護専門看護師または脳卒中リハビリテー
*2ヶ月目(3回目)~6ヶ月目(7回目)
ション看護認定看護師・脳卒中看護認定看護師、
プライマリ・ケア看護師(日本プライマリ・ケア連 知識の提供に加えて、患者の取り組み状況の評価を行い、生活習慣についての改善行動の
目標を再設定する。そして、今後の自己管理の方法について、指導する。
合学会認定資格)が1名以上在籍している

脳卒中再発予防効果
【根拠】321人の脳卒中患者を対象とした看護師主導の自己管理教育による6ヶ月間の介入
による介入後2年間の脳卒中再発予防に関する前向きランダム化比較試験

Fukuoka.Y et al (2019)Stroke,50(3):705-712.

保健指導群が通常ケア群に比べて

再発率が半減した



研究期間(2年6ヶ月)における脳卒中の再発率

【診療報酬上の取り扱い】
・診療報酬の区分
B 「指導管理等」
・点数(1点10円)
350点
・算定条件
1回30分以上の保健指導に対
し、月1回算定。
初回指導より6ヶ月間
(計7回)算定可能。

<引用文献>
1
3429
1) Fukuoka, Y., Hosomi, N., Hyakuta, T., Omori, T., Ito, Y., Uemura, J., . . . Moriyama, M. (2019). Effects of a disease management program for preventing recurrent ischemic stroke. Stroke,
50(3), 705-712. doi:10.1161/STROKEAHA.118.020888