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提案書18(3402頁~3601頁) (44 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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⑥普及性

年間対象患者数(人)

401万人

国内年間実施回数(回)

1002.5万回

※患者数及び実施回数の推定根拠等

将来の冠動脈性心疾患発症者の多くは何らかの脂質異常を有している可能性が高いため、適用患者を脂質異常症患者と設
定する。令和2年患者調査の結果から、脂質異常症患者数の401万人を適用患者数として推定した。
sdLDL-Cの測定頻度は4回/年までとし、1回目の測定結果がカットオフ値以上であった場合は3ヶ月毎の経過観察を行うこ
と(4回/年)、1回目の測定結果がカットオフ値未満であった場合は原則半年~1年間は経過観察不要(1回/年)とした。
国内年間実施回数は脂質異常症患者の約50%がsdLDL-C高値であると推定し、sdLDL-C高値者:200.5万人 × 4回 = 802万
回/年、sdLDL-C低値者:200.5万人 × 1回 = 200.5万回/年より、合計 1002.5万回/年と設定した。

⑦医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

糖尿病、メタボリックシンドローム、慢性腎臓病、および家族性複合型高脂血症に合併する脂質異常としてSmall,Dense
LDLは重要な位置にある。すなわちこれらの疾患で脂質低下薬による治療を行うかどうかの決定因子となり得る。従って、
脂質異常の際にsd LDL測定は重要である。専門性:中程度

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体
制等)

自動分析装置を有する検査室

人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門
性や経験年数等)

特になし

その他
(遵守すべきガイドライン等その他の
要件)

特になし

⑧安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

検体を用いる体外診断用医薬品を用いた検査であり、少量の採血のため安全性は問題ない。

⑨倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

問題なし


妥当と思われる診療報酬の区分
⑩希望する診療
報酬上の取扱い

関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)

点数(1点10円)

100点

その根拠

想定される算定回数が4回/年まで、自動分析装置を用いる定量検査、動脈硬化性疾患のリスク評価に用いるという点で類似
していることから、sdLDL-C測定の準用検査技術としてリポ蛋白 (a)(D007 26:107点)が適当と考えられ、技術的に同等
と考えられるため。

区分

区分をリストから選択

番号



技術名

特になし

具体的な内容


減(-)

プラスマイナス
予想影響額(円)

その根拠



初年度:-26億円

2年目以降:-59億円

sdLDL導入によるCHD関連医療費削減分
・現在かかっているCHD関連医療費:959億円①*1
・そのうちsdLDL-C高値者によるCHD関連医療費:年間654億円②
久山研究のイベント情報*2より、sdLDL高値群でのイベントの割合68.2%を乗じて算出(①×68.2%≒654億円)
・治療によりsdLDL-C高値者の50%がsdLDL-C低値化し、CHD発症のIncidence rateが4.68から2.18になると想定*2
低値化達成者にかかる医療費 :②×50%×2.18/4/68≒152億円
低値化非達成者にかかる医療費:②×50%≒327億円
CHD関連医療費削減分:②-(152億円+327億円)≒175億円③
・治療開始からsdLDL-Cが低値化するタイムラグ(3ヶ月*3)を考慮
初年度:測定者全員のタイムラグを考慮した削減分:③×75%≒131億円④
2年目以降:新規患者(対象の25%と想定)のタイムラグを考慮した削減分:③×25%×75%+③×75%≒164億円⑤
・sdLDL-C測定後の薬剤費減額分*4
401万人×25%(従来の高リスク者中のsdLDL-C低値者*2)×50%×4.4円×365.25日≒8億円⑥
・削減分 初年度:④+⑥=139億円⑦、2年目以降:⑤+⑥=172億円⑧
sdLDL測定導入に関する増額分:113億円⑨
・sdLDL-C測定にかかる費用=100点×10円×1002.5万回 ≒100億円
・sdLDL-C測定後の薬剤費増額分=401万人×20%(未投薬)×50%(sdLDL-C高値新規投薬)×8.6円×365.25日≒13億円

予想影響額

影響額(初年度):増額分⑨-削減分⑦ = -26億円
影響額(2年目以降):増額分⑨-削減分⑧ = -59億円

備考

*1・冠動脈性心疾患(CHD)の手術費用:666億円(第7回NDBオープンデータ K手術 入院より点数と件数から算出)
・手術に伴う入院費用:97億円(第7回NDBオープンデータ K手術 入院より、K546, K547, K548, K549, H550,
K550-2の平均入院を3日間、K551, K552, K552-2の平均入院を14日間とし、件数に地域一般入院料平均である
1,100点と入院期間を乗じて医療費を算出)
・心臓リハビリテーション費用:196億円(第7回NDBオープンデータ Hリハビリテーションより点数と件数(総計)
より医療費を算出
*2:参考文献3の情報より算出
*3:公表論文(J Atheroscler Thromb, 2007; 14:128-132.)にて確認
*4:従来の診療では高用量スタチン投与と判断されるがsdLDL-Cが低値のため通常量投与と判断されることとなる対象が
従来の高リスク者中sdLDL-C低値者の50%と想定し、使用率の最も高いロスバスタチン5mg(13.0円)が2.5mg(8.6円)に
なる場合の減額分を算出

⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機
本検査には生化学自動分析装置を使用する。
器又は体外診断薬
体外診断用医薬品としてs LDL-EX「生研」を使用する。
(主なものを記載する)

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