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提案書18(3402頁~3601頁) (20 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

611101
C101「在宅自己注射指導管理料」に「遠隔モニタリング加算」の適用を要望
日本糖尿病教育・看護学会
06糖尿病内科

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

05腎臓内科
関連する診療科(2つまで)
03循環器内科

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年度)
「実績あり」の
場合、右欄も記 提案当時の医療技術名
載する

令和4年度

インスリン製剤使用糖尿病患者に対する遠隔モニタリング

追加のエビデンスの有無



提案される医療技術の概要
(200字以内)

在宅でインスリン製剤を使用する糖尿病患者が、血糖や体重、血圧などを自己測定し、そのデータを情報通信機器を介して医療機関
へ送信する。看護師はそれらのデータから血糖や体調の変動をモニタリングし、低血糖リスクや高血糖持続などを早期に把握するこ
とで、必要時に病状変化に応じた指導やインスリン調整、並びにデータと生活状況の総合的なアセスメントに基づいた療養支援・指
導を行う。

文字数: 182
対象疾患名

保険収載が必要な理由
(300字以内)

インスリン製剤を1日3回以上使用または間歇注入シリンジポンプを使用する糖尿病
重症低血糖に関する報告によると、193施設の年間受診総数は2237人(1施設6.5人)、年間入院総数は1171人(1施設4.0人)であ
り、要因は、食事内容・タイミングの不適合40%、薬剤過量や誤投与27%などである。これら要因は在宅で生じるため、緊急入院に
至ることが多く対応遅れが課題であるが、患者指導によって回避可能であり、情報通信機器を介した支援は低血糖軽減やHbA1c改善
への有効性が示されている。不安定な血糖変動を呈する1型糖尿病や妊婦等に加えて、医療機関へのアクセスが困難なへき地・離島
などでの迅速な対応のためには、対面での診療・看護に加えて情報通信機器を介した支援が必要である。

文字数: 295
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

以下の要件を満たすインスリン製剤を使用している糖尿病患者
・自己でインスリン製剤の注射を1日3回以上している、もしくは間歇注入シリンジポンプを使用している
・血糖自己測定ができる
・情報通信機器が使用できる

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

[内容・方法]患者が在宅で情報通信機器を使用し血糖値、体重、血圧等のデータを送信する。看護師は、患者から共有されたデータ
に基づき、定期的に血糖コントロール状態等を遠隔でモニタリングし、患者に対して電話又は情報通信機器によって必要な指導を行
う。看護師は、低血糖や高血糖持続等病状変化に応じて医師の指示のもとインスリンに関する調整を行うほか、血糖値や体重、血
圧、食事・運動などのモニタリングデータとともに患者の療養生活を総合的に判断し、多様な生活状況や心理に合わせ、その患者に
とって必要な調整方法を患者と共に検討することできめ細やかに支援・指導する。また、受診の必要があると判断した場合は、かか
りつけ医への受診を促す。
[実施頻度]患者のデータ送信および看護師による遠隔モニタリングは1ヶ月に1回以上行う。不安定な状況における指導は、必要時適
宜実施する。
[算定可能期間]前回受診から次回受診までの3月を限度として実施する。

区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)



番号
医療技術名

101
在宅自己注射指導管理料

既存の治療法・検査法等の内容

患者の月1回の外来受診時に、医師がインスリン自己注射・血糖モニタリングの指導管理を行っている。これに伴い医師の指示に基
づき看護師が30分以上の血糖管理支援を行っている(B001-13在宅療養指導料に該当)。具体的には、インスリン注射手技や血糖測
定手技の確認、仕事などの役割遂行状況、食事療法や身体活動量の状況を含めた生活状況と合わせて低血糖や高血糖などの血糖値変
動の確認を行い、インスリン調整を含め血糖管理支援や低血糖時の対応、シックデイ時の指導を行っている。

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

研究結果
⑤ ④の根拠と
なる研究結果等

在宅で患者が血糖測定を実施し、受診をしない月に、1ヶ月に1回以上の情報通信機器を介した血糖モニタリングによるインスリン調
整や指導を医師の指示のもとに看護師が行うことにより、外来受診と同等のHbA1c改善や低血糖の頻度減少が期待できる。

●医師・看護師等による遠隔モニタリングは、1型糖尿病患者および2型糖尿病患者へのHbA1c改善に効果があり、医師と看護師によ
る改善効果の差はなかった。
文献1:CMAJ. 2017 Mar 6;189(9):E341-E364.
●医師・看護師による遠隔モニタリングは、1型糖尿病患者および2型糖尿病患者の低血糖リスクを軽減させる。
文献2:J Telemed Telecare. 2019 Aug;25(7):402-413.
●血糖値の遠隔モニタリングを活用した週2回以上の看護師による電話連絡および医師との協働による薬剤調整は、HbA1c改善に貢
献する。
文献1:CMAJ. 2017 Mar 6;189(9):E341-E364.
文献3:Diabetes Technol Ther. 2017 Aug;19(8):476-482.
●血糖値・血圧・体重の遠隔モニタリングを活用した月1回の看護師によるビデオコンサルテーションは、QOLを損なうことなく、
HbA1C改善に貢献した。
文献4:Eur J Endocrinol. 2017 Jun;176(6):727-736.
●医師・看護師の糖尿病専門家チームによる電子医療記録と血糖データを活用した遠隔診療は、対面診療と同様にHbA1C改善を示し
た。患者の満足度は、遠隔診療群のほうが対面診療群よりも高かった。
文献5:J Telemed Telecare. 2018 Jul;24(6):385-391.

1a

ガイドライン等での位置づけ

⑥普及性

年間対象患者数(人)

ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
る。)
464,294.00

3421

日本糖尿病学会が2019年に発刊した糖尿病診療ガイドラインでは、携帯電
話アプリケーションによる自己管理教育が推奨されている