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参考資料3 薬学教育モデル・コア・カリキュラム(素案) (専門研究委員会(第2回)令和4年3月7日 資料2) (17 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/117/siryo/mext_00002.html
出典情報 薬学教育モデル・コア・カリキュラム改訂に関する専門研究委員会(第3回 5/30)《文部科学省》
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C

科学的根幹としての基礎薬学

<学修目標>
領域 A の薬剤師として求められる基本的な資質・能力に挙げられている「科学的探究」
「専門
知識に基づいた問題解決能力」「情報・科学技術を活かす能力」「薬物治療の実践的能力」の達成
のために根幹とすべきが C 基礎薬学の各領域である。基礎薬学の領域内の学修レベルには階層性
があり、最基盤となるのが物理化学、有機化学及び微生物学を含む生命科学である。これらの科
目の学習によって、C 領域内の分析科学、医薬品化学、天然物化学・生薬学、生化学や生理学・
解剖学及び免疫学の理解が深まり、物理化学、有機化学及び微生物学を含む生命科学を基盤とす
る基礎薬学全体が、発展的に学ぶ薬剤学、薬物動態学、衛生薬学、薬理学及び感染症学や感染症
治療学を含む病態治療学の科学的な根幹を形成する。こうして、薬剤師として求められる、基礎
薬学に裏打ちされた専門性が形成され、医師・歯科医師などの他の医療職とは異なる職能が発揮
できる。
C-1、C-2 物理化学・分析科学
<ねらい>
この領域では、「B 社会と薬学」で学修した内容を踏まえて、「D 臨床に繋がる医療薬学」、
「E
衛生薬学・公衆衛生薬学」、「F 臨床薬学」の学修内容の基盤となる内容について学習する。さら
に、この領域は、「G 薬学研究」における課題発見・解決能力、研究能力養成の基盤となる。
医薬品を含む化学物質の生体や細胞への作用発現には、化学物質の物理化学的性質に基づいた
生体成分との相互作用が大きく影響する。それらの仕組みを理解するためには、物理化学の基礎
的知識が必要であることを理解するとともに、物理化学と他領域とを関連付けることにより、薬
学における物理化学の役割を認識する。
医療現場や医薬品の品質管理の現場では、物理的または化学的原理に基づいた様々な分析法が
駆使されている。このような分析法を理解し適切に利用するために、その物理的・化学的原理を
学習することの必要性を理解する。また分析科学と他領域とを関連付けることにより、薬学にお
ける分析科学の役割を認識する。
<評価の指針>
1.「C 科学的根幹としての基礎薬学」の学習内容について、薬学の中での役割や位置付け及び他
の大項目・中項目との関連について説明する。
2.化学物質等の相互作用や酵素反応等の進行の様式や機構について説明する。
3.医薬品を含む化学物質の分析法、及び医療現場で用いられる分析技術について、その原理や
特徴を説明する。
4.「C 科学的根幹としての基礎薬学」における学習内容が、医療における薬剤師の職能にどのよ
うにつながるのかを考察する。

C-1 化学物質の物理化学的性質
C-1-1 化学結合と化学物質・タンパク質間相互作用
<ねらい>
医薬品を含む化学物質の作用発現に必要なタンパク質との相互作用の基盤となる化学結合及び
分子間相互作用の様式を理解し、具体的な化学物質(医薬品)とタンパク質との間の相互作用例
を学習することによって、関連する他領域の科学的理解の基礎を形成する。
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