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【参考資料2】精神疾患を有する患者に対する腎代替療法等に関する調査研究報告書 (71 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_58633.html |
出典情報 | 精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会(第7回 6/9)《厚生労働省》 |
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令和6年度 障害者総合支援事業費補助金(障害者総合福祉推進事業)
精神疾患を有する患者に対する腎代替療法等に関する調査研究 報告書
透析クリニックでは精神科の診察があったとしても、週 1 回程度の外来受診にとど
まることが多い。そのため、透析クリニックに精神科医が往診できる仕組みや、透
析中に精神症状が出た際に対応できる体制の構築が求められる。
◼ 透析クリニックの医療スタッフに対して、精神疾患患者の対応に関する教育や研修
を実施できることが望ましい。
▍在宅医療の可能性
◼ 在宅で透析を行う場合、重度の精神疾患患者にとっては自己管理の負担が大きく、
一定のスキルを要することから実現は困難となることが多い。
◼ 腹膜透析であれば比較的容易に実施可能であるが、感染リスク管理などの問題があ
るため、重度の精神疾患患者が在宅で実施することはかなりの困難が伴う。精神科
病院内での実施が選択肢となる可能性があるが、病棟の看護体制による。
◼ 精神科病院と透析医療機関の協定を設け、非常勤の透析医を派遣することで、精神
科病院内での透析実施を可能にする仕組みの整備も検討できるのではないか。
▍透析適応と意思決定
◼ 日本透析医学会が作成した「透析の開始と継続に関する意思決定プロセスについて
の提言」では、精神疾患患者への意思決定支援の視点が欠けていることが指摘され
た。
◼ 意思決定能力が不十分な精神疾患患者の透析導入判断をどのように行うべきかにつ
いて、現行の枠組みでは十分に対応できていない。
◼ 透析医療の現場では、患者の意向を尊重しながらも、医療側の判断に基づく適切な
治療選択が求められるが、精神疾患患者においては、医療保護入院などの制度と透
析導入の判断が絡み合い、法的・倫理的な問題が生じる可能性がある。
◼ 精神疾患患者の透析導入・継続・中止に関する意思決定支援モデルを確立できるこ
とが望ましい。
▍公的役割に関する課題
◼ 精神疾患患者の透析受け入れが困難な理由の一つに、受け入れ可能な医療機関の不
足がある。特に、公的医療機関において、精神科病棟を有し、かつ透析を実施でき
る病院が極めて少ないことが指摘された。
◼ 精神科病院に透析機能を持たせることは容易ではないが、最低限、各都道府県に 1
か所以上、精神疾患患者が透析を受けられる拠点病院を整備すべきとの意見が多数
あった。また、行政の関与を強化し、精神疾患患者の透析受け入れ体制を公的病院
が担う仕組みを構築すべきとの提言もなされた。
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精神疾患を有する患者に対する腎代替療法等に関する調査研究 報告書
透析クリニックでは精神科の診察があったとしても、週 1 回程度の外来受診にとど
まることが多い。そのため、透析クリニックに精神科医が往診できる仕組みや、透
析中に精神症状が出た際に対応できる体制の構築が求められる。
◼ 透析クリニックの医療スタッフに対して、精神疾患患者の対応に関する教育や研修
を実施できることが望ましい。
▍在宅医療の可能性
◼ 在宅で透析を行う場合、重度の精神疾患患者にとっては自己管理の負担が大きく、
一定のスキルを要することから実現は困難となることが多い。
◼ 腹膜透析であれば比較的容易に実施可能であるが、感染リスク管理などの問題があ
るため、重度の精神疾患患者が在宅で実施することはかなりの困難が伴う。精神科
病院内での実施が選択肢となる可能性があるが、病棟の看護体制による。
◼ 精神科病院と透析医療機関の協定を設け、非常勤の透析医を派遣することで、精神
科病院内での透析実施を可能にする仕組みの整備も検討できるのではないか。
▍透析適応と意思決定
◼ 日本透析医学会が作成した「透析の開始と継続に関する意思決定プロセスについて
の提言」では、精神疾患患者への意思決定支援の視点が欠けていることが指摘され
た。
◼ 意思決定能力が不十分な精神疾患患者の透析導入判断をどのように行うべきかにつ
いて、現行の枠組みでは十分に対応できていない。
◼ 透析医療の現場では、患者の意向を尊重しながらも、医療側の判断に基づく適切な
治療選択が求められるが、精神疾患患者においては、医療保護入院などの制度と透
析導入の判断が絡み合い、法的・倫理的な問題が生じる可能性がある。
◼ 精神疾患患者の透析導入・継続・中止に関する意思決定支援モデルを確立できるこ
とが望ましい。
▍公的役割に関する課題
◼ 精神疾患患者の透析受け入れが困難な理由の一つに、受け入れ可能な医療機関の不
足がある。特に、公的医療機関において、精神科病棟を有し、かつ透析を実施でき
る病院が極めて少ないことが指摘された。
◼ 精神科病院に透析機能を持たせることは容易ではないが、最低限、各都道府県に 1
か所以上、精神疾患患者が透析を受けられる拠点病院を整備すべきとの意見が多数
あった。また、行政の関与を強化し、精神疾患患者の透析受け入れ体制を公的病院
が担う仕組みを構築すべきとの提言もなされた。
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