令和６年度 障害者総合支援事業費補助金（障害者総合福祉推進事業）
精神疾患を有する患者に対する腎代替療法等に関する調査研究 報告書

4. RRT を実施している精神科医療機関および医療ソーシャルワーカーへのヒ
アリング調査
4.1. 精神科病院を対象としたヒアリング調査
本調査事業が目的とする実態の把握を行うため、主として下記の表に示した項目につい
て、自院または通院により入院中の精神疾患患者に血液透析を実施している精神科医療機
関へのヒアリングを行った。ヒアリング先については、有識者会議構成員を含めた機縁法で
の選定を行った。

表 1：精神科医療機関へのヒアリング項目
・ 血液透析（HD）を行うようになった経緯
・ 現在の貴院での HD 実施患者概数（入院/外来）
・ それぞれの患者の HD 導入のきっかけは何か（貴院通院中の患者、他の精神科病院か
らの紹介、精神科診療所からの紹介、内科からの紹介、行政機関からの紹介・相談な
ど）
・ どこで HD が導入されたか。貴院で HD 導入することがあるか
・ （HD 導入されている場合）どのような治療方針決定プロセスで導入になるのか
・ （HD 導入されている場合）意思決定や倫理的困難はなかったか
・ 貴院入院中の HD 患者さんが、外来でなく、また、入院も身体科ではなく精神科が必
要な理由は何か（例：精神症状が重篤、在宅での身体管理が困難、居住先を確保でき
ない、など）
・ 外来透析中の方が精神科での透析が必要な理由は何か
・ 維持透析中の患者さんが透析を拒否した場合にはどのように対応されているか
・ 認知症の方とそれ以外の精神疾患（統合失調症など）の方とで、治療方針の決め方や
処遇に違いはあるか、それぞれ留意すべきポイントはあるか
・ 維持透析差し控え・中断となった症例はあるか、その際の倫理的課題はなかったか
・ 入院中の方に HD をすることで病院側の不利益となることはあるか（例：診療報酬上
の不利益、スタッフの負担など）
・ HD に関する地域連携で苦慮されていることはあるか
・ 精神疾患を有する透析が必要な方を地域で診ていくために必要なことは何か

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