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【参考資料2】精神疾患を有する患者に対する腎代替療法等に関する調査研究報告書 (44 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_58633.html
出典情報 精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会(第7回 6/9)《厚生労働省》
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令和6年度 障害者総合支援事業費補助金(障害者総合福祉推進事業)
精神疾患を有する患者に対する腎代替療法等に関する調査研究 報告書

6. 文献調査
文献調査では、透析の始め方、透析管理の基本と原則、透析の終わり方、意思決定支援の
あり方等に関するレビューを実施した。本調査では、本邦の現状に鑑みて末期腎不全に対す
る血液透析を主として取り上げ、中毒診療における血液浄化療法などは取り扱わない。ま
た、精神疾患と腎代替療法の関係として、
「精神疾患を有する患者の腎代替療法に関する事
項」と「腎疾患や腎代替療法により生じた精神疾患に関する事項」とに大別されるが、本調
査では前者について主に検討した。

6.1. 慢性腎臓病(CKD)と末期腎不全(ESRD)
慢性腎臓病(chronic kidney disease: CKD)は腎機能が持続的に低下する疾患であり、
CKD が進行すると末期腎不全(end-stage renal disease: ESRD)に至り、RRT が必要とな
る。令和 5(2023)年の患者調査 [厚生労働省, 2024]では CKD 総患者数は 66.6 万人とさ
れているが、未受診の潜在的な者も含めると約 2,000 万人にのぼるとされている [日本腎臓
学会, 2025]。
CKD の診断基準 [日本腎臓学会, 2023]を表 28 に示す。

表 28 CKD 診断基準:健康に影響を与える腎臓の構造や機能の異常(以下のいずれか)が
3 か月を越えて持続
腎障害の指標

蛋白尿(0.15g/24 時間以上;0.15g/gCr 以上)アルブミン尿(30mg/24
時間以上;30mg/gCr 以上)
尿沈渣の異常
尿細管障害による電解質異常やその他の異常
病理組織検査による異常、画像検査による形態異常
腎移植の既往

GFR の低下

GFR 60mL/分/1.73m2 未満

CKD の重症度は原疾患(糖尿病関連腎臓病か高血圧性腎硬化症・腎炎・多発性嚢胞腎・
移植腎・不明・その他かの 2 区分)と腎機能(推算糸球体濾過量: eGFR; estimated glomerular
filtration rate による 6 区分)
、尿蛋白もしくはアルブミン尿(3 区分)により 4 ステージに
分類される (日本腎臓学会, 2023)。特に、GFR が 15mL/分/1.73m2 未満となると ESRD と

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