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【参考資料2】精神疾患を有する患者に対する腎代替療法等に関する調査研究報告書 (62 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_58633.html |
出典情報 | 精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会(第7回 6/9)《厚生労働省》 |
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令和6年度 障害者総合支援事業費補助金(障害者総合福祉推進事業)
精神疾患を有する患者に対する腎代替療法等に関する調査研究 報告書
6.8. 向精神薬と血液透析
透析患者においては、尿中排泄率の高い薬物が使用されており、大半の薬剤が尿中排泄率
の高いものである。また、特に中枢系・心血管系に作用する薬剤では副作用が発現しやすく
重篤となり、高カリウム血症など腎不全の病態と関連する薬剤の使用や、新薬を含む使い慣
れていない薬物の使用、他院薬も含む情報のない投薬などで注意を要する [古久保, 2023]。
向精神薬に関しては、炭酸リチウムが禁忌であることは言及するまでもないが、透析患者に
おいてはパリペリドン、クロザピン、ベンラファキシン、デュロキセチンなどは禁忌である。
特に注意を要する薬剤についての用量の調整などは、日本腎臓病薬物療法学会の WEB サイ
トにまとめられている (日本腎臓病薬物療法学会, 2024)。
6.9. 地域連携
6.9.1. 精神科病院と腎臓医の連携体制
以下の検索式を用いて CiNii で検索をしたところ 8 件該当したが、いずれも連携に該当す
る報告ではなかった。
((精神 AND (医療 OR 病院)) OR (精神科 AND (医療 OR 病院))) AND (腎臓医 OR 透析
医 OR 腎臓内科医) AND 連携
疫学的実態でみたように、精神疾患を有する者においては ESRD のリスクは高く、本来
であれば腎臓を専門とする医師と精神科医療との間での連携体制は必須と考えられるが、
その観点をまとめた報告は本レビューでは存在しなかった。
6.9.2. 国が定める指針など
医療計画
本邦の医療提供体制は、医療法によって定められる医療計画によって方向づけられる。令
和 6(2024)年度からは第 8 次医療計画が開始となっており、各都道府県は医療法第 30 条
の 4 第 4 項の規定に基づいて、5 疾病(がん、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患、糖尿病及
び精神疾患)
・6 事業(救急医療、災害時における医療、新興感染症発生・まん延時におけ
る医療、へき地の医療、周産期医療及び小児救急医療を含む小児医療)及び在宅医療に係る
医療連携体制に関する事項等を医療計画に定めることとされている [厚生労働省医政局長,
2023]。
精神疾患以外の 4 疾病では、血液透析は糖尿病の合併症の項目で必要に応じて透析導入
61/83
精神疾患を有する患者に対する腎代替療法等に関する調査研究 報告書
6.8. 向精神薬と血液透析
透析患者においては、尿中排泄率の高い薬物が使用されており、大半の薬剤が尿中排泄率
の高いものである。また、特に中枢系・心血管系に作用する薬剤では副作用が発現しやすく
重篤となり、高カリウム血症など腎不全の病態と関連する薬剤の使用や、新薬を含む使い慣
れていない薬物の使用、他院薬も含む情報のない投薬などで注意を要する [古久保, 2023]。
向精神薬に関しては、炭酸リチウムが禁忌であることは言及するまでもないが、透析患者に
おいてはパリペリドン、クロザピン、ベンラファキシン、デュロキセチンなどは禁忌である。
特に注意を要する薬剤についての用量の調整などは、日本腎臓病薬物療法学会の WEB サイ
トにまとめられている (日本腎臓病薬物療法学会, 2024)。
6.9. 地域連携
6.9.1. 精神科病院と腎臓医の連携体制
以下の検索式を用いて CiNii で検索をしたところ 8 件該当したが、いずれも連携に該当す
る報告ではなかった。
((精神 AND (医療 OR 病院)) OR (精神科 AND (医療 OR 病院))) AND (腎臓医 OR 透析
医 OR 腎臓内科医) AND 連携
疫学的実態でみたように、精神疾患を有する者においては ESRD のリスクは高く、本来
であれば腎臓を専門とする医師と精神科医療との間での連携体制は必須と考えられるが、
その観点をまとめた報告は本レビューでは存在しなかった。
6.9.2. 国が定める指針など
医療計画
本邦の医療提供体制は、医療法によって定められる医療計画によって方向づけられる。令
和 6(2024)年度からは第 8 次医療計画が開始となっており、各都道府県は医療法第 30 条
の 4 第 4 項の規定に基づいて、5 疾病(がん、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患、糖尿病及
び精神疾患)
・6 事業(救急医療、災害時における医療、新興感染症発生・まん延時におけ
る医療、へき地の医療、周産期医療及び小児救急医療を含む小児医療)及び在宅医療に係る
医療連携体制に関する事項等を医療計画に定めることとされている [厚生労働省医政局長,
2023]。
精神疾患以外の 4 疾病では、血液透析は糖尿病の合併症の項目で必要に応じて透析導入
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