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【参考資料2】精神疾患を有する患者に対する腎代替療法等に関する調査研究報告書 (54 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_58633.html
出典情報 精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会(第7回 6/9)《厚生労働省》
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令和6年度 障害者総合支援事業費補助金(障害者総合福祉推進事業)
精神疾患を有する患者に対する腎代替療法等に関する調査研究 報告書

表 30 透析の見合わせについて検討する状態 [日本透析医学会, 2020]

1. 透析を安全に施行することが困難であり、患者の生命を著しく損なう危険性が高い場

① 生命維持が極めて困難な循環・呼吸状態等の多臓器不全や持続低血圧等、透析実施
がかえって生命に危険な状態
② 透析実施のたびに、器具による抑制および薬物による鎮静をしなければ、安全に透
析を実施できない状態
2. 患者の全身状態が極めて不良であり、かつ透析の見合わせに関して患者自身の意思が
明示されている場合、または、家族等が患者の意思を推定できる場合
① 脳血管障害や頭部外傷の後遺症等、重篤な脳機能障害のために透析や療養生活に必
要な理解が困難な状態
② 悪性腫瘍等の完治不能な悪性疾患を合併しており、死が確実にせまっている状態
③ 経口摂取が不能で、人工的水分栄養補給によって生命を維持する状態を脱すること
が長期的に難しい状態

6.5. 精神疾患を有する患者に対する RRT の実態と課題
6.5.1. 疫学的実態
統合失調症や双極症といった重度の精神疾患(SMI: severe mental illness)を有する患
者は、喫煙や食生活、リチウムの使用等により CKD を発症するリスクが高いが、腎代替
療法については十分な情報提供を受けておらず、適切な治療機会が提供されていない可能
性があるとの報告がある (Cogley, Carswell, Bramham, & Chilcot, 2022)。Cogley et al.
(2022) において報告されている SMI と CKD、臨床転帰の関連について図 33 に示す。

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