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資料16 省力化投資促進プラン(案)農林水産業 (28 ページ)

公開元URL https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai34/gijisidai.html
出典情報 新しい資本主義実現会議(第34回 5/14)《内閣官房》
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農業における「賃上げ」支援助成金パッケージの活用事例

2.1 投資補助・金融支援

○ 厚⽣労働省では、最低賃金引き上げに向けた環境整備のため、事業場内最低賃金の引き上げに取り組む中小企
業・小規模事業者の⽣産性向上に向けて支援を実施。
○ 農業分野においては、複数の事業者において、本事業を活用し、賃金引き上げを実現。
■ 業務改善助成金活用事例①

(令和4年度予算)
農薬の散布や農作物の運搬に係る機械設備の導入による生産性向上

■ 業務改善助成金活用事例②

(令和4年度予算)

ビニールハウスへの環境制御システムの導入による省力化と増収を両立

企業概要[所在地]高知県 [従業員]8人[事業概要]耕種農業

企業概要[所在地]山口県 [従業員]16人[事業概要]耕種農業

【背景】
ニンニク等の農作物の栽培にあたり、手作業で屋内外の農薬散布や収穫した野
菜の運搬をしていた。また、従業員はいずれも 60 代以上と高齢化が進んでおり、こ
うした手作業は力仕事であるため作業効率を損なっていた。

【背景】
人手不足や採算性等を理由に農業従事者が減少している中、人手で行っていたビニー
ルハウスの環境制御の省力化を図り、ビジネスとして成り立つ農業を模索していた。

【取組の内容と成果】
<設備内容>
ビニールハウス用と屋外用それぞれの農薬の自動散布機や、収穫物を入れたコン
テナを運搬するローラーコンベアを導入
<成果>
作業が機械化したことで効率化し、農薬を以前よりもムラなく散布できるようになっ
た。これまで屋外の農薬散布は、1反あたり2人で2 時間かけていた。現在は1人で
30分程度で終わらせられるようになった。
ビニールハウス内の農薬散布も、同じ程度の人数・時間を必要としていたが、設置
した散布機を回収する20分程度の時間だけで足りるようになった。収穫物の運搬は、
1反分を運ぶのに2時間かけていたが、20~30分程度に短縮できた。
【賃上げ引上げ実績】
利用したコース:60 円コース
引上げ労働者数:8 人
事業場内最低賃金:820円から880 円へ引上げ
【改善のOne Point】
他の事業者と共同で作地面積を拡大する取組進めているなかで、今回の助成に
よる成果を踏まえて、同様の機械設備を導入する検討を始めた。より広い複数の圃
場でも利用できる、農薬や肥料の散布機を導入することを考えている。

【取組の内容と成果】
<設備内容>
ビニールハウスへ環境制御システムを導入
<成果>
ビニールハウスの環境制御が自動化されたことで、作業が省力化されるとともに、イチゴの
⽣育環境の安定・良好化による安定的な⽣産量を確保・品質の向上が図られた。
【賃上げ引上げ実績】
パートタイム従業員15人の賃金を30円/時間引上げ
【改善のOne Point】
事業を拡大していくため、作業の省力化・効率化を進めながら、収量増大に向けた投資
を行いつつ、利益を積極的に従業員に還元していくことを考えている。

業務改善助成金

【令和7年度予算案:15億円】
※令和6年度補正予算額297億円

事業場内最低賃金を一定額以上引き上げ、⽣産性向上に資する設備投資等を
行った場合に、その設備投資などにかかった費用の一部を助成
➢ 地域間格差に配慮した助成率区分等の再編、支援時期等の見直し重点化
助成金の問合せ先:厚⽣労働省労働基準局賃金課 代表03-5253-1111(内線5348)

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