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資料1-2-3-2    薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(スパイクバックス筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (32 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00043.html
出典情報 第80回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第5回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(6/10)《厚生労働省》
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血、溶血所見と軽度の腎障害を認めた。メロペネム 0.5 g + 生食 100 mL の点滴
施行。ソルメドロール 1,000 mg + 生食 100 mL の点滴施行。LDH 2,445 U/L、間
接ビリルビン 5.3 mg/dL。SARS-CoV-2 検査を抗原定量検査にて実施したが陰性。
その他、臨床症状として頭痛、血圧低下、頻脈、チアノーゼ、頻呼吸、四肢の発
赤/変色/熱感/圧痕を残す浮腫、点状出血/皮下出血/紫斑/出血傾向を認めた。経
胸壁心臓エコーでは心筋梗塞や心タンポナーデを疑う所見は認めなかった。胸部
X 線では血栓・塞栓症を示唆する所見あり、心拡大と肺うっ血像を認めた。

11:29 胸腹部 CT 検査実施。血栓・塞栓症を疑う所見あり。肺うっ血を疑う。胸
部リンパ節腫大、縦隔の脂肪織の濃度上昇と軟部陰影疑い、軽度脾腫大を認め
る。悪性リンパ腫は鑑別に挙がる。診断は消化管出血の疑い。

14:54 骨髄生検、病理学的検査実施。急性白血病の診断。血栓・塞栓症の所見
なし。溶血性貧血の可能性が示唆され、特発性血小板減少性紫斑病の合併
(Evans 症候群)の可能性も否定できない。

15:00 次第に意識障害が悪化。呼吸状態も悪化。PLASMIC スコアは 6 点と高値
であり、血栓性血小板減少性紫斑病を疑った。補液やステロイド投与などの治療
を開始。

15:04 呼吸停止。

15:09 心肺停止。気管内挿管、胸骨圧迫、アドレナリン投与を含む 心肺蘇生を
開始。一旦は自己心拍の再開を認めたが、すぐに心静止。その後は回復を認めな
かった。

16:14 死亡確認。死因は血栓症血小板減少性紫斑病。剖検なし。

2022/02/21 血液検査で ADAMTS13 活性が 1%未満(0.01 IU/mL)に著明に低下し
ていたことが判明。直接クームス試験、抗核抗体、抗カルジオリピン抗体などは
有意な異常を認めず、血栓性血小板減少性紫斑病と診断。ヘパリン起因性血小板
減少症、免疫性血小板減少症、播種性血管内凝固症候群、抗リン脂質抗体症候群
は除外された。

意識障害、心拡大、肺うっ血、脾腫大、消化管出血の疑い、急性白血病の転帰
は、不明。血栓性血小板減少性紫斑病、心肺停止の転帰は、死亡。

追跡調査予定なし。

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