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資料5-3 Ⅳ-144、145 フルダラビン[1.7MB] (36 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00044.html |
| 出典情報 | 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第66回 12/12)《厚生労働省》 |
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要望番号;IV-144
果は 60 件であった。日本における臨床試験については、” fludarabine AND transplantation
AND conditioning AND Japanese”として検索し、”clinical trial”で filtering を行ったところ 6 件
であった。報告は、1996 年に始まり、2003 年以降、コンスタントに毎年 100 件以上の論文
が出版されている。フルダラビンは、その優れた免疫抑制効果により、移植前治療で最も
頻用される薬剤の 1 つである。適応疾患の拡大、ALL と再生不良性貧血に関する論文でフ
ルダラビンのレジメンの詳細が記載されており、今回の要望に有用と考えた文献を記載す
る。
<海外における臨床試験等>
1) Brissot E et al. Post-transplant cyclophosphamide versus anti-thymocyte globulin after reduced
intensity peripheral blood allogeneic cell transplantation in recipients of matched sibling or 10/10
HLA matched unrelated donors: final analysis of a randomized, open-label, multicenter, phase 2
trial. Blood Cancer journal 2024;14:31. 19)
本試験はランダム化非盲検多施設共同第 2 相試験である。
全症例が Flu-Bu2(Flu:30 mg / m2 /日の 5 日投与、総用量 150 mg / m2、Bu: 130 mg/m²/日)
による RIC を受け、一致血縁ドナーまたは 10/10 human leukocyte antigen (HLA)一致
非血縁ドナーからの末梢血幹細胞移植(PBSCT)を受けた。
患者は、抗胸腺細胞グロブリン(ATG)5mg/kg と標準的な移植片対宿主病(GVHD)予
防を併用する群、または post-transplantation cyclophosphamide(PTCy) 50mg/kg/日と標
準的な GVHD 予防を 3 日目と 4 日目に併用する群に無作為に割り付けられた。
主要評価項目は造血幹細胞移植後 12 カ月の GVHD および無再発生存率の複合評価項
目であった。
89 例の患者は PTCy または ATG による対照予防投与群に無作為に割り付けられた。
12 カ月時点での無病生存率は PTCy 群で 65.9%、ATG 群で 67.6%であった (P=0.99) 。
累積再発率、非再発死亡率、全生存率も両群で同等であった。12 カ月時点での無再発
生存率は PTCy 群で 54.5%、ATG 群で 43.2%であった (P=0.27) 。PTCy 群では 37 件、
ATG 群では 31 件の AE が報告された。心臓関連 AE は PTCy 群で 6 件、ATG 群で 4 件
発生し、1 年時点での発生率に有意差はなかった(11.4% vs 8.1%, P=0.69)。出血性膀胱炎
は PTCy 群で 4 件、ATG 群で 1 件であった。EBV と CMV 再活性化の発生率に有意差
はなく、感染症発生率も両群で同程度であった。両群とも主な死因は疾患進行であった。
主要目的は達成されなかったが、完全一致ドナーからの PBSCT による Flu-Bu 前処置を
受けた患者における GVHD 予防に PTCy は有効であり、有害事象および QOL の点で良
好な忍容性が認められた。
2) Kim H et al. A randomized comparison of cyclophosphamide vs. reduced dose cyclophosphamide
plus fludarabine for allogeneic hematopoietic cell transplantation in patients with aplastic anemia
and hypoplastic myelodysplastic syndrome. Ann Hematol 2012;91:1459-69 20)
本試験は 2 種類の異なる前治療レジメン(Cy+ATG および Cy+Flu+ATG)におけるレジ
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果は 60 件であった。日本における臨床試験については、” fludarabine AND transplantation
AND conditioning AND Japanese”として検索し、”clinical trial”で filtering を行ったところ 6 件
であった。報告は、1996 年に始まり、2003 年以降、コンスタントに毎年 100 件以上の論文
が出版されている。フルダラビンは、その優れた免疫抑制効果により、移植前治療で最も
頻用される薬剤の 1 つである。適応疾患の拡大、ALL と再生不良性貧血に関する論文でフ
ルダラビンのレジメンの詳細が記載されており、今回の要望に有用と考えた文献を記載す
る。
<海外における臨床試験等>
1) Brissot E et al. Post-transplant cyclophosphamide versus anti-thymocyte globulin after reduced
intensity peripheral blood allogeneic cell transplantation in recipients of matched sibling or 10/10
HLA matched unrelated donors: final analysis of a randomized, open-label, multicenter, phase 2
trial. Blood Cancer journal 2024;14:31. 19)
本試験はランダム化非盲検多施設共同第 2 相試験である。
全症例が Flu-Bu2(Flu:30 mg / m2 /日の 5 日投与、総用量 150 mg / m2、Bu: 130 mg/m²/日)
による RIC を受け、一致血縁ドナーまたは 10/10 human leukocyte antigen (HLA)一致
非血縁ドナーからの末梢血幹細胞移植(PBSCT)を受けた。
患者は、抗胸腺細胞グロブリン(ATG)5mg/kg と標準的な移植片対宿主病(GVHD)予
防を併用する群、または post-transplantation cyclophosphamide(PTCy) 50mg/kg/日と標
準的な GVHD 予防を 3 日目と 4 日目に併用する群に無作為に割り付けられた。
主要評価項目は造血幹細胞移植後 12 カ月の GVHD および無再発生存率の複合評価項
目であった。
89 例の患者は PTCy または ATG による対照予防投与群に無作為に割り付けられた。
12 カ月時点での無病生存率は PTCy 群で 65.9%、ATG 群で 67.6%であった (P=0.99) 。
累積再発率、非再発死亡率、全生存率も両群で同等であった。12 カ月時点での無再発
生存率は PTCy 群で 54.5%、ATG 群で 43.2%であった (P=0.27) 。PTCy 群では 37 件、
ATG 群では 31 件の AE が報告された。心臓関連 AE は PTCy 群で 6 件、ATG 群で 4 件
発生し、1 年時点での発生率に有意差はなかった(11.4% vs 8.1%, P=0.69)。出血性膀胱炎
は PTCy 群で 4 件、ATG 群で 1 件であった。EBV と CMV 再活性化の発生率に有意差
はなく、感染症発生率も両群で同程度であった。両群とも主な死因は疾患進行であった。
主要目的は達成されなかったが、完全一致ドナーからの PBSCT による Flu-Bu 前処置を
受けた患者における GVHD 予防に PTCy は有効であり、有害事象および QOL の点で良
好な忍容性が認められた。
2) Kim H et al. A randomized comparison of cyclophosphamide vs. reduced dose cyclophosphamide
plus fludarabine for allogeneic hematopoietic cell transplantation in patients with aplastic anemia
and hypoplastic myelodysplastic syndrome. Ann Hematol 2012;91:1459-69 20)
本試験は 2 種類の異なる前治療レジメン(Cy+ATG および Cy+Flu+ATG)におけるレジ
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