よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


福祉用具サービス提供における適切なPDCAの実現に向けた手引き (42 ページ)

公開元URL
出典情報 福祉用具サービス提供における適切なPDCAの実現に向けた手引き(7/10)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

4. 疾患別のポイント

4.4

認知症

4.4.1 認知症の概要・特徴
・ 認知症とは、脳の病変により、記憶や理解力、判断力などの複数の認知機能が低下し、社会生活に
支障をきたしている状態のことを指します。認知症の原因疾患は70種類以上ありますが、代表的
なものとしては、原因疾患の約6~7割を占めるアルツハイマー型認知症のほか、血管性認知症、

ビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などがあります。複数の類型の認知症が合併することもあ
ります。
・ 認知症の主な症状は、脳の病変によって引き起こされる認知症状と、性格や身体状況、生活環境、
薬剤、家族・介護者の状況等の影響を受けて引き起こされる認知症の行動・心理症状
(BPSD)
に分
類されます
(図表 4-4)

・ 認知症は進行性の原因疾患が多いため、徐々に心身機能が低下していき、アルツハイマー型認知
症の場合、合併症がない場合には発症から10~15年で死に至ると言われています。
・ 福祉用具専門相談員としては、認知症の類型
(タイプ)
と生活機能の予後について主治医、医療ス
タッフから情報を得ることが重要です。
図表 4-3

アルツハイマー型認知症の自然経過

出典)あおぞら診療所編著「症状別・伝えるタイミングがわかる介護職のための医療とのつきあいかた」メディカ出版、
P.30、
2017年

図表 4-4
認知症状
記憶障害、見当識障害、理解・判断
力の障害、実行(遂行)機能障害、
失語、失認、失行

認知症の主な症状
認知症の行動・心理症状(BPSD)

主な行動症状

妄想、
誤認、
幻覚、
うつ、
アパシー
徘徊、
繰り返し質問、
焦燥・攻撃

不眠、
不安など
性、介護に対する抵抗、
不適切な (無気力)
性的行動、
叫声など

出典)
一般社団法人全国福祉用具専門相談員協会「福祉用具サービスハンドブック

39

主な心理症状

令和5年度版

認知症編」P.6-7を参考に作成