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提案書19(3602頁~3801頁) (99 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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概要図書式

提案番号(6桁)

申請技術名

申請学会名

723103

自己免疫性胃炎診断における抗壁細胞抗体検査

日本ヘリコバクター学会

【技術の概要】上部消化管内視鏡検査にて、萎縮性変化を認めた症例
に対して、抗壁細胞抗体、抗内因子抗体を測定し、自己免疫性胃炎の
診断を行う.
【申請の背景】 自己免疫性胃炎は、抗壁細胞抗体、もしくは抗内因
子抗体、もしくは両者によって胃の壁細胞が失われ、高度な萎縮性変
化、無酸症、高ガストリン血症、ビタミンB12低下症を呈し、鉄欠乏
性貧血、悪性貧血、末梢神経障害、認知症、カルチノイド、胃がん等
に関わる疾患である。
多くの萎縮性胃炎がH. pylori感染歴を有するため、今まで自己免疫
性胃炎は見過ごされてきた。自己免疫性胃炎をきちんと診断し、将来
の合併症に備えるべきであるが、診断の鍵となる抗壁細胞抗体や抗内
因子抗体が保険収載されていない。
【対象疾患】

萎縮性胃炎を認める患者

【既存の診断法との比較】自己免疫性胃炎を診断する方法は、上
部消化管内視鏡検査時に胃体部有意の萎縮を認めたり、胃の生検
病理検査にて、体部優位の萎縮性変化、壁細胞の消失、Endocrine
cell micronestを認めることであるが、これらのみでは不十分であ
り、抗壁細胞抗体や抗内因子抗体検査が陽性あることが必要にな
る。
本疾患では高ガストリン血症を呈するため、血清ガストリン検
査が診断の補助となるが、明確な基準値は定められておらず、ま
た、低値の症例もあるため、参考所見にしかならない。
・自己免疫性胃炎をきちんと診断することで、将来の合併症(貧
血、神経障害、認知症など)の予防も可能であり、長期的に見れ
ば医療費の節約になると考えられる。
【有効性及び診療報酬上の取扱い】

【方法】 内視鏡検査、胃レントゲン検査等にて胃の萎縮性変化を認
めた症例に対して、抗壁細胞抗体や抗内因子抗体を測定する.
陽性であれば、自己免疫性胃炎と判断し、血清ガストリン、ビタミ
ンB12、血清鉄、貧血検査を行い合併症の状況を判断する。
また、多腺性自己免疫症候群の可能性もあり、自己免疫性甲状腺疾
患等の合併の有無を検査する.
定期的に血液検査、上部消化管内視鏡検査を行う。

・血液検査(血清):200点(抗壁細胞抗体)、2200点(抗内因
子抗体)
胃の萎縮性変化
抗壁細胞抗体検査
抗内因子抗体検査

陽性
自己免疫性胃炎

3700

内視鏡検査
血清鉄、VB12、貧血検査
他の自己免疫性疾患の精査

陰性
その他の胃炎

H. pylori胃炎、その他
の胃炎として対応.