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提案書19(3602頁~3801頁) (152 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

・症例数(【マイクロセレクトロン研究会2021年構造調査(集計期間:2005年~2021年)】より)
- 子宮頸癌 2,723例/年: 腔内照射2,170例、組織内照射553例(うち組織内照射併用腔内照射438例)
- 子宮体癌 215例/年:腔内照射167例、組織内照射48例(うち組織内照射併用腔内照射39例)
- 腟癌 150例/年:腔内照射121例、組織内照射29例(うち組織内照射併用腔内照射22例)
・回数
現状では子宮頸癌2回(外部照射2回)、子宮体癌・腟癌1回(外部照射1回)算定されていると想定する。見直し後は、腔内照射/組織内照射併
用腔内照射は、子宮頸癌4回、子宮体癌3回、腟癌:4回、そして、組織内照射は全疾患で1回と想定して計算(参照【小線源治療部会ガイドライン
にもとづく密封小線源治療 診療・物理QAマニュアルより】ページ:89.97.103.106-108.122-125)すると下記のようになる。

年間対象者数の
変化

見直し前の症例数(人)

3,088(子宮頸癌:2,723、子宮体癌:215,腟癌:150)

見直し後の症例数(人)

同上

年間実施回数の
変化等

見直し前の回数(回)

6,260(子宮頸癌:5,331、子宮体癌:421,腟癌:293)

見直し後の回数(回)

11,968(子宮頸癌:10,547、子宮体癌:627,腟癌:579)

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

・学会等における位置付け:線量分布図作成を含む治療計画は、特に高精度の3次元治療計画で難易度が高く時間(人的コスト)を要するもので
ある。2021年に日本放射線腫瘍学会から「婦人科腫瘍に対する組織内照射併用腔内照射ガイドライン」が発行された。
・難易度(専門性等):外保連手術試案 2022の技術度区分に準じると、腔内照射はCに相当する。日本放射線腫瘍学会小線源治療部会で定期的に
教育セミナーなどを行い普及効果を得ている。

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 従来と同じ
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 従来と同じ
性や経験年数等)
「小線源治療部会ガイドラインに基づく 密封小線源治療診療・物理QAマニュアル 第2版(日本放射線腫瘍学会小線源治療部会編)2022」、「画
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 像誘導密封小線源治療ー診療・物理QAガイドラインー第2版(日本放射線腫瘍学会小線源治療部会編)2018」、「婦人科腫瘍に対する組織内照射
併用腔内照射ガイドライン(日本放射線腫瘍学会編)2021)に記載された治療方法、治療システムの品質管理を遵守する。
要件)

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

婦人科癌で密封小線源治療を適用した場合の有害事象として、直腸出血、膀胱出血、腸閉塞などがある。高精度の3次元治療計画での治療で重篤
なものは5%程度と報告されている。

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

小線源治療におけるM000 放射線治療管理料は、その治療計画において線量分布を作成することによりその高い品質を担保することによって算定
が許されている。そのため、算定回数を増やすことや適応疾患を広げることは、小線源治療(腔内照射・組織内照射併用腔内照射・組織内照射)
の質を向上し、治療成績向上や有害事象の軽減につながることはあっても、診療上マイナスになることはない。従って倫理的・社会的に妥当で問
題はない。

見直し前

算定回数は、外部照射と小線源治療との合計で、子宮頸癌4回、その他(子宮体癌・腟癌等含む)2回までに限定されている。

見直し後

婦人科がん(子宮頸癌・子宮体癌・腟癌)に対して、小線源治療の回数ごとに毎回算定(または外照射と通算して6回まで)できることにする。

その根拠

小線源治療の治療計画にかかる人件費を外保連試案 2022に基づいて計算した。
主たる治療担当医師は、時給55,840円(図表6, 10年目医師より)とした。医師の2名目(協力医師)は時給6,600円とした。物理技術者の時給は
4,110円(図表15より, 高技術度のため1.5倍と仮定)、看護師の時給は2,960円(図表16より)とした。
医師・物理技術者・看護師の従事時間を【参考文献 4】の146例のデータをもとに治療計画1回あたりの人件費を算出した。
その結果医師1名、物理技術者2名、看護師1名で、治療計画に関わる画像取得と線量計算に関する拘束時間はそれぞれ1.3時間、0.8時間、0.2時間
であった。
以上より、治療計画1回あたりの人件費は79,760円であった。子宮頸癌の腔内照射が4回実施される場合、見直し前(2回のみの算定)と、見直し
後(全4回で算定)を比較すると、人件費79,760円 x 4回= 319,040円に対して、2回算定では 3,100点 x 10 x 2= 62,000円だが、4回算定では
124,000円となる。

⑧点数等見直し
の場合

⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)

区分



区分をリストから選択

番号
技術名




具体的な内容


減(-)

プラスマイナス
予想影響額(円)

約5.1億円

(X)本技術の点数の見直し(算定回数、適応疾患拡大)に伴い増加する医療費
見直し前の算定は2回と仮定、見直しにより2-3回追加算定となる。
①子宮頸癌:(腔内照射31,000円x2回x2,170例)+(組織内照射併用腔内照射40,000円x2回x438例)= 1.7億円の増加
②子宮体癌:(腔内照射31,000円x2回x167例)+(組織内照射併用腔内照射射40,000円x2回x39例)= 1,350万円の増加
③腟癌:(腔内照射31,000円x3回x121例)+(組織内照射併用腔内照射40,000円x3回x22例)= 1,390万円の増加
合計:① + ② + ③ = 2.0憶円の増加となる。

⑩予想影響額

その根拠

備考
⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬

(Y)本技術の点数の見直し(算定回数、適応疾患拡大)に伴い減少する医療費
(Y-1)再発率低下による救済治療の医療費減少
①子宮頸癌:計2,723例のうち画像誘導治療計画の非実施率が29%から0%に減少し、新たに790例が画像誘導治療計画となると、局所再発が20%
(158例)減少すると仮定される。この158例の再発治療として、1/3に外科療法(子宮摘出術)、2/3に化学療法が行われると仮定すると、子宮全
摘術(28,210点)53例、キ-トルーダ(13コース)・化学療法(パクリタキセル+シスプラチン+ベバシズマブ)6コースが105例(薬価646.6万円)
で、28万円 x 53 + (646.6万円 x 105)=6.9億円が削減される。
②子宮体癌:計215例のうち画像誘導治療計画の非実施率が29%から0%に減少し、新たに62例が画像誘導治療計画となると、局所再発が20%(12
例)減少すると仮定される。この12例の再発治療として、救済治療のアドリアマイシン+シスプラチン:6コース(11.4万円)x 12= 約137万円が
削減される。③腟癌:再発腟癌には有効な化学療法がない。合計:① + ② = 6.9億円が削減
(Y-2)有害事象率低下による医療費の減少
①子宮頸癌:(Y-1)の①により画像誘導治療計画が新たになされると想定される790例のうち、有害事象が5%低下することで40例の治療費が減少
する。有害事象の医療費を一件500,000円とすると、2,000万円の削減となる。
②子宮体癌:(Y-1)の②により画像誘導治療計画が新たになされると想定される62例のうち、有害事象5%低下で3例の治療費(150万円)の削減
となる。③腟癌:計150例のうち画像誘導治療計画の非実施率が29%から0%に減少し、新たに44例が画像誘導治療計画となると、有害事象5%低
下で2例の100万円の削減となる。合計:① + ② + ③= 2,250万円が削減
(Y)= (Y-1) + (Y-2) = 7.1億円の減少となる。
上記より、予想影響額=(X)-(Y)= ▲5.1億円の削減効果が予想される。

子宮頸癌について高精度の3次元計画の実施で0.16QALYの延長が報告された【参考文献5】。子宮頸癌の増加分2.0億円/3,100例=64,516円/例を
0.16で除すると、1QALY延長あたりの額は約40万円で、十分に費用対効果の高いものと評価できる。


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