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提案書12(2200頁~2401頁) (91 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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スクリュー誤刺入率の低下、手術時間の短縮、出血量の低減の各効果については上記のようにシステマティックレビューで繰り返し報告されてい
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 る。スクリュー誤刺入は神経血管損傷の原因となり死亡率に悪影響を与える。また、手術時間延長や出血量増加は術感染の原因となりQOLを低下
後等のアウトカム
させる。
③再評価の根
拠・有効性
ガイドライン等での位置づけ

④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

ガイドライン等での記載なし(右欄にガイドライン等
・現在、脊椎固定術のガイドラインは存在しない。
の改訂の見込み等を記載する。)

矢野経済研究所は「2020年版 メディカルバイオニクス(人工臓器)市場の中期予測と参入企業の徹底分析」の中で、厚生労働省NDBをもとに2020
年の脊椎固定症例数を81,000件、年4-5%の症例増加を示していると報告している。このとおりの成長が続くと仮定すると、2024年度には約
99,000件の脊椎固定症例があり、そのうち約1割に本技術が使用されると予想した。

見直し前の症例数(人)

99,000

見直し後の症例数(人)

99,000

見直し前の回数(回)

9,900

見直し後の回数(回)

9,900

年間対象者数の
変化

年間実施回数の
変化等

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

・脊椎固定術は難易度が高い手術であり、脊椎に精通する専門医が施行するべきである。

施設の要件
整形外科または脳神経外科を標榜し、脊椎脊髄病指導医または脊髄外科指導医・認定医がいる施設において行うこと。また、施設は手術合併症発
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 生時に対応可能な体制となっていること。
制等)
人的配置の要件
神経血管損傷を起こす危険性があり、技術的には難易度が高く、脊椎に精通する専門医が施行するべきである。主たる実施医師は脊椎脊髄外科手
(医師、看護師等の職種や人数、専門 術を200例以上経験した医師であること。
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 無し
要件)

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

脊椎固定術の患者適合型手術支援ガイドの不具合によるスクリュー誤刺入、神経血管損傷は報告されていない。ガイドの材質によるアレルギー反
応などは報告されていない。

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

問題なし

⑧点数等見直し
の場合

⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)

見直し前
見直し後

2,000
2,000

その根拠

脊椎固定術は従来ひろく行われており、保険診療上K142 1-4(前方椎体固定、後方又は後側方固定、後方椎体固定、前方後方同時固定)で請求され
ている。これらの手術の際にはナビゲーションによる手術支援加算(K939 1)2,000点が認められている。本法は「患者適合型手術支援ガイド(K939
3)2,000点、現在は人工関節手術のみに限定)」の適応疾患拡大によって脊椎固定術にも適用されることを希望しており、点数は2,000とする。

区分

特になし

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番号
技術名

特になし
特になし

具体的な内容

特になし
増(+)

プラスマイナス
⑩予想影響額

予想影響額(円)

198,000,000

その根拠

診療報酬2,000点(20,000円)×年間回数9,900回

備考
⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬

特になし

⑫その他

特になし

⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

外保連共同提案学会なし

⑭参考文献1

⑭参考文献2

1)名称

3D-printed drill guide template, a promising tool to improve pedicle screw placement accuracy in spinal deformity surgery: A
systematic review and meta-analysis

2)著者

Liang W, Han B, Hai JJ, Hai Y, Chen L, Kang N, Yin P

3)雑誌名、年、月、号、ページ

European Spine Journal、2021、30、(5)、1173-1183

4)概要

脊柱変形のシステマティックレビュー(175例2776本)では本技術使用群はフリーハンド群と比べ、正確性(odds ratio 2.22)、手術時間、スク
リュー1本あたりの刺入時間、出血量のいずれにおいても有意に優れていた。

1)名称

3D-printed navigation template in cervical spine fusion: a systematic review and meta-analysis

2)著者

Azimi P、Yazdanian T、Benzel EC、Azimi A、Montazeri A

3)雑誌名、年、月、号、ページ

European Spine Journal、2021、30、(2)、389-401

4)概要

頚椎後方固定におけるスクリュー刺入において、テンプレート(本技術)による固定と従来法を比較したシステマティックレビュー。テンプレート
法は従来法と比べ、スクリュー刺入精度、手術時間、出血量、X線透視時間において優れていた。

1)名称

Safe and Accurate Midcervical Pedicle Screw Insertion Procedure With the Patient-Specific Screw Guide Template System

2)著者

Kaneyama S、Sugawara T、Sumi M

3)雑誌名、年、月、号、ページ

Spine、2015、40(6)、E341-348

4)概要

中下位頚椎への椎弓根螺子挿入は、その強い力学的強度特性のため、頚椎間を固定する必要のある術式を選択する場合に推奨される手術手技であ
る。しかし、強い傾斜方向や隣接する重要血管や神経の存在のため困難な手技で、既存のナビゲーション・システムを使用しても誤挿入による合
併症の可能性が危惧される。著者らは患者のCT像を3次元的に解析して螺子の方向や刺入点を計画、各患者の脊椎に合致したガイドテンプレート
(本技術)を3D印刷機で作成し、20例の中位頚椎症例の椎弓根内に80本の螺子を挿入した。誤挿入螺子は無く、合併症も認められなかった。術後CT
による検証では術前計画された挿入方向との間の誤差は0.29±0.31mmのみであった。

⑭参考文献3

2290