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提案書12(2200頁~2401頁) (20 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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K936 自動縫合器加算の拡大について
対象疾患
心房細動を合併している心臓外科手術
今回の要望
下記に対し、K936 自動縫合器加算(2,500点)を拡大して頂きたい。
◼ K594 不整脈手術 3 メイズ手術
◼ K594 不整脈手術 4 左心耳閉鎖 イ 開胸によるもの
◼ K594 不整脈手術 4 左心耳閉鎖 ロ 胸腔鏡下によるもの
要望の理由
心原性脳梗塞症を低減する目的とした左心耳閉鎖の有用性を示す研究※において、左心耳クリップと同様に、自動縫
合器は左心耳閉鎖方法の中に含まれており、有用性は確認されている。
※)Left Atrial Appendage Occlusion during Cardiac Surgery to Prevent Stroke N Engl J Med. 2021 Jun
3;384(22):2081-2091.
本多施設RCTは、心房細動の既往があり、別の適応症で心臓手術を受ける患者において、左心耳閉鎖術を同時施行した場合の有効性及び安
全性を、多施設共同、大規模ランダム化比較で評価したものである。
患者数は4,700人で、左心耳閉鎖施行群N=2379, 左心耳閉鎖未実施群N-2391。閉鎖に用いた方法は、切除と縫合(55.7%) 、ステイ
プラー( 11.2%)、閉鎖デバイス 15.1%)、内側からの閉鎖(13.8%)、承認済みのその他の手法 (4.1%)。 結果、虚血性脳卒中又
は全身性塞栓症について、左心耳閉鎖施行群4.8%、左心耳閉鎖未実施群7.0%(P=0.001)と、心房細動を呈する患者において手術施行時
に左心耳閉鎖術を同時施行した場合は、閉鎖術を同時施行しない場合に比べて虚血性脳卒中又は全身性塞栓症のリスクが有意に低下した。

ガイドライン掲載
2018年改訂の不整脈非薬物療法ガイドライン、日本循環器学会・日本不整脈心電学会において、AF手術時あるいは、
AFを合併しているがAF手術は施行せずに原疾患に対する心臓手術だけを施行する際の、左心耳の閉鎖あるいは切除処理
の併施は推奨クラスⅡa、エビデンスレベルcとされている。
日本循環器学会 /日本不整脈心電学会合同ガイドライン

日本不整脈外科研究会

左心耳閉鎖における自動縫合器の使用例
冠動脈バイパス術(開胸)時の例

胸腔鏡下弁形成術時の例

胸腔鏡下左心耳閉鎖術時の例

外科的左心耳閉鎖の種類

巾着縫合、1層縫合、2
重縫合、自動縫合器の
耐圧比較。

A)外側からの縫合
B)内側からの縫合
C)自動縫合器

Left Atrial Appendage Occlusion: Lessons Learned
From Surgical and Transcatheter Experiences.
Ann Thorac Surg 2011;92:2283–92

自動縫合器は最も高い
耐圧を示した。

Epicardial left atrial appendage closure—comparison of surgical techniques in an ex vivo model
Nikolas Mirow1, Sebastian Vogt1, Marc Irqsusi1, Rainer Moosdorf1, Andreas Kirschbaum2

2219
J Thorac Dis. 2017 Mar; 9(3): 757–761.