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提案書12(2200頁~2401頁) (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

343101
胸腔鏡下心臓腫瘍摘出術(単独)
日本心臓血管外科学会

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

15心臓血管外科
03循環器内科

関連する診療科(2つまで)
00なし

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
提案当時の医療技術名
場合、右欄も記
載する


リストから選択

追加のエビデンスの有無



提案される医療技術の概要
(200字以内)

胸腔鏡下心臓手術は現在、弁膜症疾患などを対象に既に保険収載されている。本術式は同じシステムを用いて右肋間小切開
および胸腔鏡での補助下で心臓腫瘍摘出術を行う方法であり、従来の胸骨正中切開による術式(心臓腫瘍摘出術:K544)と
比較して低侵襲で、患者負担の少ない方法である。早期リハビリテーションが可能で入院日数が短縮できるために医療費の
削減に貢献し、また社会復帰も早期に実現できると期待される。

文字数: 196
対象疾患名

保険収載が必要な理由
(300字以内)

心臓腫瘍

現在、胸腔鏡下心臓手術は弁膜症疾患などを対象に行われているが、心臓腫瘍摘出術はその適応ではない。一方で皮膚切開
長の短い胸腔鏡下心臓手術は、胸骨正中切開による従来の心臓手術と比べ、患者への負担が少なく侵襲度も低い。侵襲度の
低い胸腔鏡下手術により、術後に早期リハビリテーションが可能となることから入院日数の短縮も見込まれ、医療費の削減
も期待できる。保険上、侵襲度の高い従来の術式(心臓腫瘍摘出術:K544)のみしか許容されていない現状では定侵襲手術
の選択肢がないことによる患者の不利益が生じることが危惧されることから、本術式を要望する。

文字数: 266
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

疾患:心臓腫瘍

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

全身麻酔下に右肋間小開胸を行い心臓へ到達。人工心肺、心停止下に心臓を切開して対象の腫瘍を確認。腫瘍摘出手順は通
常の腫瘍摘出術と同様であるが、創部が小さく、早期離床、リハビリテーションが可能であり、術後10日前後で退院が可能
である。

区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)



番号
医療技術名

544
心腫瘍摘出術,心腔内粘液腫摘出術

既存の治療法・検査法等の内容

既存の胸部正中切開での腫瘍摘出術では、胸骨縦切開による心臓手術であり、切開長が25cm程度と長く、胸骨断面からの出
血も伴う。人工心肺装置はこの術野から行い、心停止下に心臓を切開して手術を行う。露出範囲が広く出血のリスクがあ
り、胸骨切開部はワイヤーでの強固な固定を要する。術後リハビリテーション時には創部痛が強く、ADL回復に時間を要す
る。

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

⑤ ④の根拠と
なる研究結果等

研究結果

従来の胸部正中切開手術と比較した胸腔鏡下手術の長所としては、小さい創で美容的に優れ、さらに術後の回復が早く、入
院期間が短縮できる点が挙げられる(術後平均入院日数:低侵襲手術 15.3日 vs 胸骨正中切開手術18.0日、文献1)。手術
成績、根治性については胸骨正中切開手術と同等である(文献2)
心臓腫瘍に対する胸腔鏡下手術を含んだ低侵襲手術と従来の胸骨正中切開手術では、手術成績及び根治性を含む臨床成績で
有意差はないというメタアナリシスの報告(文献2)や、低侵襲手術でICU滞在と入院期間が短いレビュー報告(文献1)、
胸腔鏡下手術と従来の胸骨正中切開手術では胸腔鏡下手術の方が輸血量が有意に少ないという報告(文献3)がある。合併
症に関しては両群で有意差がない報告がほとんどであるが、低侵襲手術の方が脳合併症が少ないという報告もみられる(文
献4)。また、ICU滞在期間や入院期間の短縮から、医療資源の削減の可能性に言及した報告もみられる(文献5)。
2a

ガイドライン等での位置づけ
⑥普及性

年間対象患者数(人)
国内年間実施回数(回)

※患者数及び実施回数の推定根拠等

ガイドライン等での記載なし(右欄にガイドライン等の
改訂の見込み等を記載する。)
300人
300回
最新の胸部外科学会の年次報告(2018年)での心臓腫瘍手術件数(良性腫瘍625例+悪性腫瘍100例)を参考とし、現在の
MICS認定施設(210施設)を考慮した。

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