よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


令和4年版 消防白書 (224 ページ)

公開元URL https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/r4/items/r4_all.pdf
出典情報 令和4年版 消防白書(1/23)《総務省 消防庁》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

段降下時の歩行軌跡を得ることができた。

c 消火実験による消火活動時の危険回避に資す

故を防止するための研究開発
ア 放水や建物構造を考慮した火災シミュレーショ
(ア)背景・目的

性データを取得するための放水実験の準備とし
て消防用ノズル、ホース等、測定に使用するセン
サー類、記録用のカメラからなる実験計測環境を
構築した。

建物の構造や用途の多様化による火災現象の複雑
化に対応するための現場経験が消防隊員には必要だ

第 6-6 図

が、出火件数の減少とともに消火活動を経験する場

 ズルからの放水により散水される様

子(放水シミュレーション)

面が少なくなってきている。
そこで、現場経験を補い消防隊員の消火活動時に
おける状況認識能力と予測能力の向上を目的とし
て、実験及びシミュレーションを通して消火活動を
検証する技術を研究開発する。
この検証技術により、
消火活動後にどのような消火活動が最適であったか
を消火条件を変えることにより確認することができ
る。
(イ)令和3年度の主な研究開発成果
a

受傷・殉職事故の実態調査と分析

イ 火災状況に応じた消防隊の放水方法
(ア)背景・目的

消防隊員の受傷・殉職事故に関する統計調査を

消防活動の放水技能には教育訓練の内容や消火活

47 消防本部を対象として行い、以下の発生傾向

動経験が影響すると考えられる。火災件数は全国的

を把握した。

に減少傾向であり、このことは活動経験の減少につ

受傷について、火災件数当たりの発生が多い時

ながるため、それを補う教育訓練の内容は重要なも

間帯は 20 時から8時の夜間早朝であり、重症率

のとなる。消防職員に火災状況に応じた放水方法に

が最も高いのは0時から2時である。重症率が高

関する情報及び放水による火災室の環境変化に関す

い原因は転倒、墜落である。若年層ほど熱中症や

る情報を共有することは適切で安全な活動のために

破壊活動中の割合が高い一方、年齢が上がると転

必要である。

倒、墜落、過負荷、踏み外しが増加する。

そこで、本研究では火災状況に応じた適切な放水

殉職は、
「夜間、焼損率が8割以上の住宅、建

方法を明らかにするため実験的な検証を行い整理

物の崩落、消防士、20 代から 30 代」において発

し、それらを教育資料として役立てることを目的と

生する傾向が高い。50 代は外的要因だけでなく、

する。

循環器系疾患・脳卒中などの内的要因にも注意が

(イ)令和3年度の主な研究開発成果

必要であることが明らかになった。
b

放水実験用の実大燃焼区画(長さ約 12 m)を製作

火災シミュレーションを用いた消火活動検

し、火災実験で木材を燃焼させる場合の実験条件を

証技術の研究開発

検討した(第 6-7 図)
。模型を使った燃焼性状把握
3

消火活動の放水を火災シミュレーションで模擬

のため、容積8m (高さ2m)の区画を用いて燃焼

するための予備計算として、種々の水滴の粒径分

時の開口部条件と区画内温度の変化を調べ、開口部

布を計算条件とした放水シミュレーションを実

に垂れ壁を設けて熱気流の区画外流出を抑えること

施した(第 6-6 図)
。粒径が大きい水滴ほど遠く

で区画内の上部に高温層が形成されることがわかっ

に飛ぶことなど定性的な水滴の運動について把

た(第 6-8 図)
。また、区画内部の環境変化を身近

握した。

な材料で説明する試みとして牛乳パックを使った簡
易燃焼区画を製作し、開口部の有無により煙や火炎
の動きが変化する状況を示した(第 6-9 図)

209

消防防災の科学技術の研究・開発

ン技術

火災シミュレーションに活用するための放水特

章章

(4)
消防職員の消火活動時における殉職・受傷事

66

第第

る技術