よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


令和4年版 消防白書 (117 ページ)

公開元URL https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/r4/items/r4_all.pdf
出典情報 令和4年版 消防白書(1/23)《総務省 消防庁》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

1章



第 1-7-2 図

災害の現況と課題
避難指示区域の概念図(令和4年3
月 31 日時点)(経済産業省ホームペ
ージから引用)

て必要な検討・調整を行っている。

原子力災害対策等の現況
1.原子力施設等の原子力災害対策
原子力災害対策は、災害対策基本法及び原災法に
基づき、原子力事業者、国、地方公共団体等の防災
計画に従って必要な措置が講じられる体系となって
いる。
原子力施設周辺において、関係地方公共団体は、
防災基本計画及び原子力災害対策指針に基づき、地
域防災計画を作成し、当該原子力施設や地域の実情
に即した原子力災害対策を推進している。消防庁で
は、内閣府(原子力防災担当)を中心とした関係省
庁と連携し、政府として、関係地方公共団体が作成
する地域防災計画・避難計画の具体化・充実化の支
援を行っている。
2.消防機関における活動対策
(1)マニュアル、ハンドブック、活動要領等の作
成・配布
消防庁では、原災法等における事業者の責務や原
避難指示区域の管轄消防本部は、当該区域内の防

子力防災組織の設置等を踏まえ、事故等発生時にお

火対策のための定期的な巡回の実施、火災の早期発

いて消防隊員の安全を確保しながら効果的に消防活

見のための監視カメラの設置、さらに簡易型防火水

動が展開できるよう「原子力施設等における消防活

槽の整備、高性能水中ポンプの導入といった必要な

動対策マニュアル」
(平成 26 年3月。令和4年3月

消防施設の整備を行っている。

一部改訂)ほか各種マニュアル等を作成し、消防機

また、避難指示区域においては、除草や枝木の伐

関等に配布している。

採等の面で制約があり、火災の早期発見が困難であ
ることから、大規模な火災が発生した場合の備えと

(2)放射性物質事故対応資機材の整備等

して、平成 23 年 11 月に福島県内の消防本部による

消防力の整備指針では、原子力施設の立地など地

応援体制が確立されるとともに、平成 24 年3月に

域の実情に応じて、放射性物質による事故に対応す

は原子力災害現地対策本部及び福島県災害対策本部

るための資機材を配置するものとされている。

による緊急対策が取りまとめられ、関係機関の連携
が強化されている。
消防庁では、双葉消防本部の仮庁舎等の整備に係
る財政支援を行うとともに、
「原子力災害避難指示

また、消防庁では、個人警報線量計等の放射性物
質事故対応資機材を消防組織法(国有財産等の無償
使用)に基づき、緊急消防援助隊登録消防本部に配
備している。

区域消防活動費交付金」により、避難指示区域の管
轄消防本部において必要な消防施設の整備や消防応
援活動に要した経費等の財政支援を行っている。
さらに、
「双葉消防本部支援調整会議」において、

(3)消防職員に対する教育・訓練等
消防職員に対する原子力防災研修等については、
消防大学校において、実務講習「緊急消防援助隊教

双葉消防本部における消防活動上の課題を継続的に

育科 NBC コース」を実施している。また、放射性物

把握するとともに、双葉消防本部への支援等につい

質による事故発生時の消防活動の基本的事項等、全

102