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最終評価報告書 第3章(Ⅱ5~Ⅳ) (232 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28410.html
出典情報 健康日本21(第二次)最終評価報告書を公表します(10/11)《厚生労働省》
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(2)主要な⽣活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底
⽇本における主要な死亡原因であるがんと循環器疾患、患者数が増加傾向にあり重⼤な合
併症を引き起こす恐れのある糖尿病や、死亡原因として急速に増加することが予測された
COPDへの対策が、健康寿命の延伸を図る上で重要な課題であるという考えに基づき⽬標を
設定した。
最終評価においては 12 の⽬標項⽬のうち、A 評価が3項⽬、B 評価が3項⽬という結果で
あり、半数の⽬標項⽬においては改善を認めた。
A と評価された⽬標項⽬は、「75 歳未満のがんの年齢調整死亡率の減少」、「脳⾎管疾患・
虚⾎性⼼疾患の年齢調整死亡率の減少」、「⾎糖コントロール指標におけるコントロール不良者
の割合の減少」の3つであったが、策定時に主要な危険因⼦の⽬標が達成された場合に期待さ
れる値を推計して⽬標値を設定した項⽬において、アウトカムである⽬標は⽬標値に達している
にもかかわらず、根拠とした各危険因⼦に関する項⽬は⽬標に到達していないという項⽬も⾒ら
れた。これは、⽬標設定時に想定していた健康増進を形成する基本要素、即ち⼀次予防の効
果に基づくもの以外の、治療技術の向上等の要因による影響と考えられる。「死亡率の減少」等
の指標は、⼀次予防の効果が評価しにくい項⽬でもあることにも留意し、今後適切な指標の設
定を検討する必要がある。
また、例えば、「75 歳未満のがんの年齢調整死亡率の減少」のように、今回総合して A と評
価された⽬標項⽬においても、より詳細なカテゴリーに分けて分析すると悪化している部分を含む
こともあるため、それぞれ実情に応じた対策を引き続き⾏っていく必要がある。
上記項⽬以外の項⽬を⾒ると、循環器領域、糖尿病領域の共通の⽬標項⽬である「メタボ
リックシンドロームの該当者及び予備群の減少」が D 評価であるほか、循環器領域の「③脂質異
常症の減少」、糖尿病領域の「①合併症の減少」「②治療継続者の割合の増加」、COPD
領域の「①COPDの認知度の向上」の⽬標においても改善が認められなかった。⽬標値に達
した項⽬や改善傾向にある項⽬に関しても、想定した要素以外の影響が指標の変動には反映
されている部分があるということも踏まえ、引き続き、栄養・⾷⽣活、⾝体活動・運動、休養、禁
煙等、健康増進に寄与すると考えられる⽣活習慣をはじめとした⼀次予防に関する取組を推進
する必要がある。
最終評価の⼀環として⾏った⾃治体、団体の取組状況調査においては、⽣活習慣病領域の
取組について、計画期間中に充実した、⼜は今後重点的に取り組みたいと答えた⾃治体が多く
⾒られた。
⽣活習慣病の各領域においては、がん対策推進基本計画、循環器対策推進基本計画、
医療費適正化計画等により各領域の施策が推進されており、関係計画と連携を図りながら引き
続き取組を推進していく。
(3)社会⽣活を営むために必要な機能の維持・向上
少⼦⾼齢化が進む中で将来を担う次世代の健康を⽀えるため、妊婦や⼦どもの健康増進を

第3章 Ⅳ

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