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最終評価報告書 第3章(Ⅱ5~Ⅳ) (143 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28410.html
出典情報 健康日本21(第二次)最終評価報告書を公表します(10/11)《厚生労働省》
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いては、関係部局と連携し、多職種連携による施策・取組の推進が求められる。

<各⽬標項⽬に係る課題>
① ⼝腔機能の維持・向上(60 歳代における咀嚼良好者の割合の増加)
○ 健康寿命の延伸や 8020 達成者の増加等の背景がある中、「かみにくい」という主訴が 70 歳以
降で⼤きく増加することや、⼝腔機能低下症の有病率が⾼齢の地域住⺠で 40%〜50%という報
告もあること

5)

等を踏まえると、今後は、⾼齢期における⼝腔機能低下に対する対策の重要性が

増すと考えられ、評価が必要な年齢の検討を含め、⾼齢者の⼝腔機能の状況を適切に把握する
ための評価指標を検討する必要がある。
○ ⾷べる喜び、話す楽しみ等のQOL(⽣活の質)の向上を図るためには、乳幼児期及び学齢
期において適切な⼝腔機能を獲得し、成⼈期及び⾼齢期では⼝腔機能を維持・向上することが
重要である。
○ ⼝腔機能に関する取組については、各市町村等において、乳幼児期、学童期では⾷育における
⼝腔機能に関する取組や、⾼齢期では介護予防等が⾏われているが、各ライフステージに応じた
取組が必ずしも⼗分ではない。⾃治体が適切なポピュレーションアプローチを⾏うためには、ライフステ
ージに応じた⼝腔機能の評価や対応⽅法等の確⽴が求められる。
② ⻭の喪失防⽌
○ 「60 歳で 24 ⻭以上⾃分の⻭を有する者の割合」や「80 歳で 20 ⻭以上⾃分の⻭を有する者
の割合」等、⾃分の⻭を多く有する⾼齢者が増加していると推測されるが、残存⻭数の増加に伴い、
う蝕有病率や⻭周病有病率が改善していないことが指摘されている。
○ ⾼齢者では、⻭⾁退縮による根⾯の露出、加齢や薬剤等の影響による唾液分泌量の低下等に
よる⼝腔内の環境の変化により、根⾯う蝕等⾼齢期特有の⻭科疾患への罹患も指摘されている。
こ う ち せ い

さらに、加齢や全⾝的な疾患の影響等により巧緻性(⼿先の器⽤さ)が低下すると、従来と同程
度のセルフケアを⾏うことが困難になり、⼝腔衛⽣状態の悪化につながると考えられる。
○ ⻭科保健医療の提供に当たっては、⾼齢者の特性を踏まえたセルフケアの⽅法やプロフェッショナル
ケアの重要性等の普及啓発が求められるとともに、医⻭薬連携を含め⾼齢者に関わる関係者との
多職種連携の推進が重要である。
③ ⻭周病を有する者の割合の減少
○ 成⼈期の⻭周病対策について、20 歳代における⻭⾁に炎症所⾒を有する者は改善している⼀
⽅で、40 歳以降の年代においては、地域における⻭周疾患検診の結果による調査からは、増加し
ている地域と減少している地域と両者があり、評価は困難であったが、いずれにしても⻭周病を有す
る者の割合は⼤きくは変化しておらず、⾼齢者では残存⻭数の増加に伴い⻭周病を有する者も増
加することが推測される。
○ このため、依然として多くの者が⻭周病を有していると考えられることから、⻭周病の発症・重症化
予防への関⼼を⾼めるための普及啓発の推進、⽣活習慣の改善やセルフケアの実践、定期的なプ
5.(6)⻭・⼝腔の健康

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第3章 Ⅱ