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提案書17(3200頁~3401頁) (93 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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【評価項目】

①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

認知症疾患(DSM-5においてMajor Neurocognitive Disorderに規定される認知症疾患)であり65歳未満で発症した若年性認
知症を含む。
具体的には下位分類に記される以下を指す。アルツハイマー病による認知症、前頭側頭型認知症、レビー小体を伴う認知
症、血管性認知症、外傷性脳損傷による認知症、物質・医薬品誘発性認知症、HIV感染による認知症、プリオン病による認
知症、パーキンソン病による認知症、ハンチントン病による認知症、他の医学的疾患による認知症、複数の病因による認知
症、特定不能の神経認知障害(DSM-5病名・用語翻訳ガイドライン)。

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

認知症疾患と診断されている患者の口腔管理を担っている保健医療機関に所属する歯科医師が、認知症の進行に関連した医
療情報の情報共有の必要性を認めたものについて、当該患者または家族等の同意を得て、認知症の診断および診療に関与し
ている認知症専門医療機関等に対して、文書により認知症疾患の診療情報(検査結果、投薬内容、診断後支援の指導内容
等)の共有および医科歯科連携を求める。当該患者が認知症疾患であることは、医療機関から得た診療情報提供書のほか、
問診によって得た患者または家族の申告、関係する医療介護関係者の情報提供により判断する。認知症専門医療機関等は認
知症疾患医療センターあるいは認知症サポート医、認知症専門医、老年精神医学会専門医等が所属する医療機関とする。保
健医療機関ごとに患者一人につき、診療情報の共有および医科歯科連携を求めた日の属する月から起算して3月に1回に限り
算定する。歯科医師は診療録に文書発行先の医療機関および文書内容を記載する。
本技術を算定した歯科医師は、文書に対する回答内容が得られたのちに、当該患者の継続的な口腔管理に反映させ、診療録
に認知症医療情報等を反映した口腔管理計画を記載する。

区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)



番号

該当なし

医療技術名

該当なし

既存の治療法・検査法等の内容

特になし

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

研究結果

本技術導入により、認知症診療、医療介護等の提供体制と協調した、一貫性のある継続的かつ定期的な医科歯科連携が可能
になる。進行する認知症の症状に合わせ適宜適切な情報共有が促されることで、実態が把握され、認知症の進行に合わせた
適時適切な口腔管理の質が向上する。
歯科治療計画には認知症の進行段階や経年的変化を考慮して作成するために担当の専門医をはじめ家族や介護関係者との情
報共有が不可欠である(Fiske J.2006)(認知症の人の歯科治療ガイドラインCQ5-5)。
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⑤ ④の根拠と
なる研究結果等
ガイドライン等での位置づけ

⑥普及性

ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
る。)

年間対象患者数(人)

6150人

国内年間実施回数(回)

6150回

※患者数及び実施回数の推定根拠等

認知症の人への歯科治療ガイドライン;CQ5-5(エビデンスレベ
ルB)、CQ5-7(エビデンスレベルB)、9-6(エビデンスレベル
B)

令和2年の人口推計における55歳以上の者(5140万人)と、東京都における認知症の日常生活自立度Ⅱ以上のものを根拠に
年齢階級別に全国の該当者を算出すると、55歳以上の認知症日常生活自立度Ⅱ以上の者は377.8万人程度と推計される。令
和2年介護保険事業状況報告から68%程度が在宅療養中であり、自宅に居住している認知症患者の歯科受診頻度を参考文献
を基に考慮すると、年間最低一回歯科受診する可能性のある在宅療養中の認知症患者は100000人程度と推計される。仮に年
に4回(3月に一回)受診していても400,000件/年で、このうち認知症以外で連携する可能性と、同年代患者の診療情報連携
共有料算定率(0.3%)を勘案すると人数は6150件/年間と推定できる。

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