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2 先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について(別紙2)[3.7MB] (54 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00111.html
出典情報 先進医療会議(第149回 12/4)《厚生労働省》
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3)切除
①腹腔内の検索
開腹直後に視・触診により肝転移、腹膜転移などの遠隔転移の有無を検索し、遠隔転移を認
めた場合は、その時点で非切除としプロトコール治療中止とする。肝表面の小結節や大動脈周
囲リンパ節(#16)の腫大など、術中に遠隔転移を疑った場合は、サンプリングを行い迅速組織
診で評価することを推奨する。また、腹腔洗浄細胞診※の評価を必須とする。組織診や細胞診の
迅速診断で陽性の場合は、遠隔転移と扱いその時点で非切除としプロトコール治療中止とする。
※腹腔洗浄細胞診の実施方法(膵癌取扱い規約第 8 版)

腹腔内到達直後に、腹水がある場合は腹水を採取、腹水がない場合は生理食塩水 100 mL を静
かに腹腔内に注入しダグラス窩より洗浄液を採取して、癌細胞の有無を評価する。パパニコロ
ウ分類で Class V を陽性とする。
②原発巣切除
遠隔転移がなく切除可能と判断した場合、原発巣の肉眼的根治切除+リンパ節郭清を実施す
る。
原発巣の主占居部位により、以下の手術を行う。ただし、主占居部位が膵体部にある場合で
あっても膵頭部にまで浸潤している場合は膵頭十二指腸切除を実施してもよい。術中に遠隔転
移や予想を超える局所進展を認め切除適応外と判断した場合はプロトコール治療中止とする。
1) 膵頭部癌:膵頭十二指腸切除術(幽門輪温存または亜全胃温存を含む)+リンパ節郭清
2) 膵体尾部癌:膵体尾部切除+リンパ節郭清
3) 膵全体癌:膵全摘+リンパ節郭清

③リンパ節郭清
以下に示す膵癌取扱い規約第 8 版の以下のリンパ節郭清を実施する。ただし、安全な術中操
作や血管テーピングのために以下のリンパ節以外を郭清することを許容する。また、膵背側の
マージン確保のために#16 リンパ節の一部を一括して切除することを許容する。
・ 膵頭十二指腸切除:6、8a、8p、12a、12b、12p、13、14t、17
・ 膵体尾部切除(主占居部位が膵体部)
:8a、8p、9、10、11p、11d、14t、18
・ 膵体尾部切除(主占居部位が膵尾部)
:8a、9、10、11p、11d、18
・ 膵全摘術: 6、7、8a、8p、9、10、11p、11d、12a、12b、12p、13、14t、17、18

④再建方法
特に規定しない

安全性評価パート
申請医療機関である国立がん研究センター東病院において、切除可能膵癌に対して試験治療と全
く同一の治療レジメンである周術期 NASOX 療法の使用実績がない。本試験の安全性評価パートでは、
先進医療の継続の可否を評価するため、まずは 3 例において B 群と同じプロトコール治療を行い、
術前 NASOX 療法開始から術後 NASOX 療法第 1 コース終了までの安全性を評価する。具体的には、術
前 NASOX 療法中の有害事象、術中合併症、術後合併症(術後 30 日以内)
、術後 NASOX 療法第 1 コー
スの有害事象を評価する。安全性評価レポートを効果・安全性評価委員会に提出し審議した後、先
進医療技術審査部会に報告し先進医療として継続することが可とされた場合は、ランダム化パート
へ移行し施設拡大を行う。

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