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総-8個別事項について(その5)がん対策・難病対策・透析医療・緩和ケア[6.7MB] (17 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_65606.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第624回 11/5)《厚生労働省》
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皮下注製剤の利点・副作用等


今般、皮下注射で投与可能な抗悪性腫瘍薬(以下、単に「皮下注製剤」※1)が上市されており、その中には、静脈注射等により投
与する抗悪性腫瘍薬(以下、単に「静注製剤」)よりも投与部署での所要時間が短く済むものが存在し、全国がんセンター協議会が
同協議会加盟医療機関に対して行った調査においては、皮下注製剤の導入の理由としては、「治療時間の短縮」が最多であった。
○ 一方で、皮下注製剤には、静注製剤と同様に、一定の頻度で重篤な副作用(SAE)が発生するものが存在する。
○ また、上記の調査においては、皮下注製剤の未導入の理由としては、「外来腫瘍化学療法診療料を算定できない」が最多であった。
皮下注製剤のメリット/導入の理由と考えられることは何でしょうか

皮下注製剤と静注製剤の投与に要する時間の比較
医薬品名称
ボルテゾミブ
アザシチジン

ダラツムマブ
ダラツムマブ・ボルヒア
ルロニダーゼアルファ

投与経路

投与部位

静脈注射

静脈内

皮下注射
静脈注射
皮下注射

静脈注射
皮下注射

腹部、大腿
静脈内
腹部、大腿、
上腕など
静脈内
腹部

投与部署での所要時間
(投与後の観察時間を含む)
30分程度









30-75分

わからない


参考文献

ボルテゾミブ

(多発性骨髄腫を対象としたボルテゾミブ皮下注
vsボルテゾミブ静注の第3相試験)
皮下注36%(53/147) vs 静注35% (26/74)

Lancet
Oncol.
2011
May;12(5)
:431-40

(HER2陽性早期乳癌を対象としたペルツズマ
ブ・トラスツズマブ皮下注+化学療法併用療法
vsペルツズマブ・トラスツズマブ静注+化学療
法併用療法の第3相試験)
皮下注16.1%(40/248) vs 静注17.9%(45/252)

メリットはない

病院、診療科の方針


SAE発生頻度(※2)

出典:健康・生活衛生局がん・疾病対策課にて作成

外来化学療法室の混雑緩和

アナフィラキシー、インフュージョンリアク…

4-5時間

(多発性骨髄腫を対象としたダラツムマブ皮下注
vsダラツムマブ静注の第3相試験)
皮下注26% (68/260) vs 静注29% (76/258)
(うちSAEとしての肺炎:皮下注3%vs静注4%)

治療時間の短縮
患者のQoLの向上

静脈ルート確保困難者の苦痛軽減


60分程度

医薬品名称

ペルツズマブ・トラスツ
ズマブ・ボルヒアルロニ
ダーゼ アルファ




20分程度
60分程度

皮下注製剤と静注製剤のSAEの発生の比較

ダラツムマブ・ボルヒア
ルロニダーゼアルファ

(複数選択可、その他:自由記述)

Lancet
Haematol
2020;
7:e370380
Lancet
Oncol
2021;
22:85-97

その他

0
20
皮下注製剤のデメリット/未導入の理由と考えられることは何でしょ

40

うか(複数選択可、その他:自由記述)





スタッフのマンパワーが必要



注射手技トレーニングが必要

静脈投薬薬剤と皮下注射薬剤を併用する場合の…






患者説明、指導の手間

患者の心理的負担・羞恥心

外来腫瘍化学療法診療料を算定できない

リクライニング椅子で実施できず、ベットの準…



デメリットはない
病院、診療科の方針
⑩ わからない


その他

0

20

40

出典:全国がんセンター協議会提出資料

※1 ここでは、皮下注射で投与可能な抗悪性腫瘍薬のうち、医学的に化学療法室で実施すべき必要性が特に高いものを指す。
※2 皮下注製剤と静注製剤のSAE発生頻度について記載のあったものを抜粋。

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