資料1 臨床研究中核病院業務報告内容確認表 (30 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_62409.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 臨床研究部会(第44回 8/27)《厚生労働省》 |
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今後は各項目のチェックをもれなく行い、正しく運用することとする。研究責任医師と研究分担医
師で患者の適応基準を再確認し、患者ごとに適応・除外基準を確認すること徹底した結果、以後の
組み入れ症例については問題なく経過し、無事終了した。
登録 ID 等
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治験・臨床研究名
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不適正事案の概要:
選択除外基準に抵触
当該研究対象者は 2021 年 11 月 10 日に症例登録し、試験スケジュールに沿って治療・経過観察を
行っていた。2022 年 2 月頃から糖尿病黄斑浮腫と同様に黄斑浮腫を生じる傍中心窩毛細血管拡張症
の合併がその臨床所見から疑われ、それまでの臨床所見、検査データを確認検討した。その結果、黄
斑浮腫の原因が傍中心窩毛細血管拡張症によるものかを確定する特異的な検査はなく、最終的な確
定診断は困難であるが、研究分担医師は当該症例を含めるのはふさわしくないと思い直し、本研究の
選択基準(2)「対象眼に糖尿病黄斑浮腫を認める」に違反すると判断した。また、その時点で本症例
が重大な不適合に該当するとはっきり認識していないかったということもあり、報告が遅延した。
発生理由としては、糖尿病または糖尿病網膜症に合併した傍中心窩毛細血管拡張症と糖尿病黄斑
浮腫は毛細血管瘤がその病態の主な原因となっているため鑑別が難しい。また、傍中心窩毛細血管拡
張症の治療は糖尿病黄斑浮腫と同様の治療による効果が報告されており、非常に類似していること
が考えられる。
不適正事案に関する対応状況:
2022 年 3 月 2 日に治療期間 visit 12 週で試験中止とした。両疾患とも治療方法は同様であり、研
究対象者への影響はほとんどないと思われるが、その後は研究スケジュール、visit 日程には沿わず
に継続治療、経過観察を行った。
本事案について、2023 年 8 月 23 日に研究責任医師から重大な不適合報告書が病院長及び臨床研究
審査委員会へ提出された。2023 年 9 月 19 日開催の臨床研究審査委員会における審議の結果、本研究
の継続については特に問題がないとされた。また、2023 年 9 月 25 日開催の臨床研究基盤整備推進・
管理委員会にて報告し了承された。なお、本事案に関する対応状況等は 2024 年 1 月 11 日に当院ホ
ームページへ公表した。
是正措置:
両疾患の完全な鑑別は難しいとしても、蛍光眼底造影検査などの結果、浮腫や眼底所見のパターン
から合併の可能性、疑いについて登録前に把握することは可能であったことから、登録前に造影検査
結果などを詳細に評価すべきであり、今後これを徹底する。
登録 ID 等
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治験・臨床研究名
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不適正事案の概要:
除外基準に抵触
研究対象者が 2023 年 6 月 20 日に 6 ヶ月後のフォローアップ外来で受診された際に、2023 年 4 月
4 日からかかりつけの近医でエンレスト錠が処方されている事実が持参したお薬手帳にて確認され
た。対照群に割り付けられた症例に対して、経過観察中に近医かかりつけから試験治療群の薬剤の処
方が行われており、併用禁止薬に該当することから重大な不適合と判断した。
発生理由としては、近医かかりつけへの併用禁止薬に関する情報共有が不十分であったことが考
えられる。
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