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介護保険最新情報Vol.1436(「介護保険施設等における事故予防及び事故発生時の対応に関するガイドラインについて(周知)」 (41 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/content/001591418.pdf
出典情報 「介護保険施設等における事故予防及び事故発生時の対応に関する ガイドライン」について(周知)(11/7付 事務連絡)《厚生労働省》
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5.誤薬・与薬漏れ:再発防止/未然防止の具体策
Point



服薬事故は重大事故につながる恐れがあります。
配薬準備と配薬時でそれぞれ対策を講じることでヒューマンエラーの発生を
なるべく防ぎましょう。

服薬事故は重大事故につながりかねないため、多段階チェックが基本
誤薬・与薬漏れは重大事故につながりかねない
• 誤薬や与薬漏れ(利用者が内服薬を落としたことによるものも含む。)は、利用者の生命・身体
に直結影響を与えるもので、思い込み等のヒューマンエラーによって起こりやすい事故であるため、対
策の検討と徹底が重要です。
• 誤薬・与薬漏れが起こる要因として、確認不足、服薬業務とその他の対応が重なり慌ただしい状
況で行われていること、服薬業務に関するシステムがチーム内で統一されていないことなどがあげら
れます。
多段階確認など基本的な事項の徹底でヒューマンエラーが起こりにくい環境整備が重要
• 誤薬・与薬漏れを防ぐためには、多段階での確認作業や、服薬業務中はその他のケアにはあたら
ず専念するといった基本的事項を徹底することが重要です。
• リスク管理者を中心に、ヒューマンエラーがなるべく発生しないよう業務手順書の作成や服薬業務
に専念できるような職員体制などの環境整備を行いましょう。

配薬準備と配薬前のそれぞれで対策を講じる
配薬準備と配薬時それぞれでヒューマンエラー発生の構造が異なる
• 誤薬・与薬漏れを防ぐためには、「薬を配薬トレーに用意する段階(配薬準備)」と「利用者に
配薬し、飲ませる段階(配薬時)」でそれぞれ対策を講じるようにしましょう。
• 配薬準備や服薬介助の業務については、作業を中断することがミスの原因になるため、業務中断
をしない環境整備を行いましょう。
• 配薬時の段階では、新しい職員などで配薬された薬に印字された名前と利用者の顔が一致して
いない場合にミスが起こりやすくなります。複数の職員で確認する、印字された名前を他のスタッフ
に聞こえるように読み上げるなど、多段階での確認を行いましょう。
• また適切に配薬を行えても、服薬されていなければ与薬漏れとなるため、飲み込んだかどうかまで確
認することをマニュアルに定め、徹底することも大切です。

ICT活用や薬局との連携でヒューマンエラーを防止
服薬業務は、配薬準備・配薬・服薬介助と複数の工程を経ることから、ヒューマンエラーが発生し
やすい業務といえます。そのため、ミスが起こりにくいような工夫をすることが有効です。
事例①:服薬管理システムの導入
特養Aでは、服薬業務をモバイル端末上で
一元管理できる服薬管理システムを導入。
薬の種類やタイミングが違うとアラートが鳴り、
ミスに気付けるようになっている。

事例②:薬局との連携
特養Bでは、薬局と連携し、分包紙への印字内
容の工夫、用法ごとに色線を付すなどによる識別
性の向上や、薬剤の保管・管理に関する相談な
どを通じて、ミス防止につながっている。
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