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介護保険最新情報Vol.1436(「介護保険施設等における事故予防及び事故発生時の対応に関するガイドラインについて(周知)」 (40 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/content/001591418.pdf
出典情報 「介護保険施設等における事故予防及び事故発生時の対応に関する ガイドライン」について(周知)(11/7付 事務連絡)《厚生労働省》
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4.異食:ケーススタディ
保管場所・方法の見直しにより危険な物品の異食の再発防止を講じた実践事例
施設名

介護老人保健施設D

規模

70床

事例概要

・入浴の準備待ちの際に利用者が詰め替え用洗剤を飲み込んでしまう異食の発生。
・少量では異食しても問題ない物品も大量に異食すると危険性は高まるため、利用者の
手の届かないところに置く必要がある。

Point

✓ 原因分析では、普段からの異食の有無や物品の管理方法に問題がなかったかを確認。
✓ 再発防止策の実施にあたっては、物品管理方法や保管方法の再検討を行う。

事故状況:脱衣所にて入浴待ちの際に浴槽洗剤を異食
発生時刻





11:00

発生場所

脱衣所

利用者の状態

入院

利用者のDさん(要介護3、認知症高齢者の日常生活自立度Ⅲaの70代男性)
は自立歩行が可能であり、入浴の時間になったため、脱衣所にて職員が衣服等の準
備するのを待っていた。
職員が利用者から目を離しているうちに、脱衣所のキャビネットを開き、脱衣所にある
詰め替え用の浴槽洗剤をすべて飲んでしまった。
看護職員の判断ですぐに病院搬送となり、胃洗浄を行って経過観察のため入院と
なった。

原因分析:詰め替え用の浴槽洗剤の管理不足によって発生
詰め替え用浴槽洗剤の管理不足
• 利用者に認知症があることは入居時に把握しており、異食があることも把握していた。
• 塩素系洗剤など、危険なものはキャビネットの高い位置に保管しており、かつ鍵をかけ
ていたが、普段から使用頻度の高い浴槽洗剤を保管している扉には鍵がついておらず、
誰でも手が届く位置に保管していた。
• また、詰め替え用の浴槽洗剤の容器は誰でも開けられるような容器に入れて保管し
ていた。
再発防止策:詰め替え用の物品の管理強化を実施

詰め替え用の物品の置き場所、保管容器を変更
• 浴槽洗剤は、詰め替え用のように大量に異食してしまった場合、危険な状態になる
可能性があるため、浴槽洗剤等などの詰め替え容器の保管場所も鍵を付け、利用
者の手が届かない位置に保管する。
• 詰め替え用の洗剤などを、セーフティキャップ付きのボトルに詰め替えて保管し、簡単に
開けられないようにした。
Ⅳ.原因分析・再発/未然防止策の検討

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