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介護保険最新情報Vol.1436(「介護保険施設等における事故予防及び事故発生時の対応に関するガイドラインについて(周知)」 (20 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/content/001591418.pdf
出典情報 「介護保険施設等における事故予防及び事故発生時の対応に関する ガイドライン」について(周知)(11/7付 事務連絡)《厚生労働省》
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6.ヒヤリ・ハット/事故の管理と活用
Point



ヒヤリ・ハット/事故事例はケアの質を確認する貴重な情報源であり、一元
的に収集・管理する仕組みの整備が重要です。
職員からのヒヤリ・ハット報告が活性化する仕組みを構築しましょう。

ヒヤリ・ハット/事故事例はケアの質を確認する情報源
施設内の事故情報とヒヤリ・ハット事例を一元的に収集・管理する仕組みの整備が重要
• 事故が発生した場合には、そこから学んだ教訓を活かし、次の事故につながらないよう再発防止策
を講じることが求められます。
• また、事故には至らなかった、「少し気になる」程度の些細なものも含んだヒヤリ・ハット事例も、起こ
りうる事故を未然に防ぎ、ケアの質を高めるための貴重な情報となります。
• 発生した事故に限らず、ヒヤリ・ハット事例も同様に施設内で一元的に収集し、管理・分析して、
数値データや事例として発生状況を把握する仕組みを整備することは、ケアの質向上や事故の未
然防止/再発防止策を検討する上で重要です。

ヒヤリ・ハット/事故情報の一元的な収集・管理のための運用上の工夫
ヒヤリ・ハット/事故情報の職員からの報告の仕組みを構築することが必要
• 発生したヒヤリ・ハット/事故事例を施設全体で収集・管理するために、職員からの報告の仕組み
を構築しましょう。
• ヒヤリ・ハット/事故の報告を行うことで、職員が実際の事例に基づき、利用者の生活・心身の状態、
発生時の状況など一連の情報を整理・認識することができ、事故の発生しやすい状況等に関する
知識・事故防止の実践力が身につくことも期待できます。
報告を活性化するための動機づけや様式整備を行う
• ヒヤリ・ハット/事故報告の目的は、職員の責任追及ではなく利用者に対するケアの改善であり、仕
組みを構築する際には、報告を活性化するための工夫が重要です。
• また、報告をケアの質向上やその後の事故防止につなげるために、報告様式の整備が重要です。
発生状況をわかりやすく、時系列に沿って記載できることに加え、原因分析においては事実と推測
を明確にわけ、本人・職員・環境、それぞれの要因別に検討できるようにするなどが効果的です。

報告を活性化させるためのチェックポイント
職員に報告の重要性が理解されているか?

職員への責任追及が行われていないか?

報告が事故防止にとって重要であると職員に理解さ
れるよう、まずは理念・指針として示すことで、報告の
重要性を伝えていきましょう。

叱責される恐れがある場合、報告を避ける意識が働
きます。事故は職員個人ではなく施設全体の課題と
捉え、職員が萎縮しない環境作りを意識しましょう。

報告へのフィードバックを行っているか?

職員が書きやすい様式を使っているか?
記入要領や記入例を用意する、分類可能な項目を
チェックボックス式にするなど、様式を工夫することで職
員の報告書作成の負担を減らしましょう。

Ⅱ.事故予防のための体制整備のあり方

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報告が実際のケアの改善に役立ち、利用者の安全
が高まることを実感すると職員が報告する意欲が高ま
ります。報告内容の分析や再発防止策の検討を、現
場にしっかりフィードバックする仕組みをつくりましょう。