よむ、つかう、まなぶ。
介護保険最新情報Vol.1436(「介護保険施設等における事故予防及び事故発生時の対応に関するガイドラインについて(周知)」 (27 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/content/001591418.pdf |
| 出典情報 | 「介護保険施設等における事故予防及び事故発生時の対応に関する ガイドライン」について(周知)(11/7付 事務連絡)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
コラム
PDCAサイクルとOODAループ
業務改善のための手法はいくつかありますが、PDCAサイクルは介護現場のリスクマネジメントにおい
ても定着している手法の一つと言えます 。PDCAサイクルは「Plan(計画)→Do(実行)
→Check(検証)→Action(改善)」というプロセスを繰り返し行い、業務改善や効率化を図る
手法であり、事故やヒヤリ・ハットの未然防止/再発防止策の立案に用いられています。
一方で、PDCAサイクルは状況や前提が変わらない中で、最適解を見つけ出すことに適しており、
近年はCheck(検証)からスタートすることが推奨されているため、これまで弱点とされていたスピー
ドが出にくいというデメリットは小さくなっていますが、これまで対面したことのない、不確定な要素が多
い状況では、目標設定がしにくくPDCAサイクルでは対応がしづらいという弱点もあります。
昨今は急速な技術発展、SNSの広がり等があり、市場環境変化が生じやすい状況にあります。そ
のような予測不可能な状況に対応して、よりスピード感をもって意思決定を行うための手法として
「Observe(観察)→Orient(方向づけ)→Decide(決定)→Act(行動)」というプロセス
を回していくOODAループが注目されています。事故への対応においても、不測の事態に対して早急
に対応することが求められる場合もあり、OODAループを活用することも一案です。
PDCAサイクルとOODAループはそれぞれに特徴があり、メリットとデメリットがあるため、特徴を踏ま
えてこれらの手法を使い分けることができると、よりよい未然防止/再発防止策の立案につながります。
PDCAサイクル
OODAループ
Check
確認
Do
実行
Observe
観察
Action
改善
Act
行動
Plan
計画
Orient
方向づけ
Decide
決定
*近年はCheck(確認)を起点とすることが推奨されている
以下のサイクルを回し、ノウハウを蓄積しなが
ら改善を繰り返していく手法。
• Plan(計画):目標の設定とそのため
の計画づくりを行う
• Do(実行):計画を実行する
• Check(評価):実行した結果を評
価・分析する
• Action(改善):評価結果から改善
や対策を行い、次の計画につなげる
概要
観察を起点に「まずやってみる」、その結果を
基にループを回して改善を行う手法。
• Observe(観察):状況を観察して
データを集める
• Orient(方向づけ):集めたデータから
状況を判断する
• Decide(決定):状況判断に基づき、
やることを決定する。
• Act(行動):決定に基づき行動する
• 目標が明確になり、ぶれずに取り組みや
すい。
メリット
• 変化が早い状況やスピードを求められる
場合に対応しやすい。
• 不確定な要素が多い状況では目標が描
きづらい。
デメリット
• 個人判断が重要となり、組織内での目
標や意識のずれがあると成果が出にくい。
Ⅲ.事故発生時の対応のポイント
24
PDCAサイクルとOODAループ
業務改善のための手法はいくつかありますが、PDCAサイクルは介護現場のリスクマネジメントにおい
ても定着している手法の一つと言えます 。PDCAサイクルは「Plan(計画)→Do(実行)
→Check(検証)→Action(改善)」というプロセスを繰り返し行い、業務改善や効率化を図る
手法であり、事故やヒヤリ・ハットの未然防止/再発防止策の立案に用いられています。
一方で、PDCAサイクルは状況や前提が変わらない中で、最適解を見つけ出すことに適しており、
近年はCheck(検証)からスタートすることが推奨されているため、これまで弱点とされていたスピー
ドが出にくいというデメリットは小さくなっていますが、これまで対面したことのない、不確定な要素が多
い状況では、目標設定がしにくくPDCAサイクルでは対応がしづらいという弱点もあります。
昨今は急速な技術発展、SNSの広がり等があり、市場環境変化が生じやすい状況にあります。そ
のような予測不可能な状況に対応して、よりスピード感をもって意思決定を行うための手法として
「Observe(観察)→Orient(方向づけ)→Decide(決定)→Act(行動)」というプロセス
を回していくOODAループが注目されています。事故への対応においても、不測の事態に対して早急
に対応することが求められる場合もあり、OODAループを活用することも一案です。
PDCAサイクルとOODAループはそれぞれに特徴があり、メリットとデメリットがあるため、特徴を踏ま
えてこれらの手法を使い分けることができると、よりよい未然防止/再発防止策の立案につながります。
PDCAサイクル
OODAループ
Check
確認
Do
実行
Observe
観察
Action
改善
Act
行動
Plan
計画
Orient
方向づけ
Decide
決定
*近年はCheck(確認)を起点とすることが推奨されている
以下のサイクルを回し、ノウハウを蓄積しなが
ら改善を繰り返していく手法。
• Plan(計画):目標の設定とそのため
の計画づくりを行う
• Do(実行):計画を実行する
• Check(評価):実行した結果を評
価・分析する
• Action(改善):評価結果から改善
や対策を行い、次の計画につなげる
概要
観察を起点に「まずやってみる」、その結果を
基にループを回して改善を行う手法。
• Observe(観察):状況を観察して
データを集める
• Orient(方向づけ):集めたデータから
状況を判断する
• Decide(決定):状況判断に基づき、
やることを決定する。
• Act(行動):決定に基づき行動する
• 目標が明確になり、ぶれずに取り組みや
すい。
メリット
• 変化が早い状況やスピードを求められる
場合に対応しやすい。
• 不確定な要素が多い状況では目標が描
きづらい。
デメリット
• 個人判断が重要となり、組織内での目
標や意識のずれがあると成果が出にくい。
Ⅲ.事故発生時の対応のポイント
24