よむ、つかう、まなぶ。
総-1入院・外来医療等の調査・評価分科会における検討結果 (75 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64046.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 総会(第618回 10/1)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
等から、できる限り統一的な運用が行われることが望ましいが、DPC データに
よると、持参薬使用割合は医療機関間で大きなばらつきが認められている。
○ 統一的な運用を推進するための持参薬ルールの明確化を行う上では、
- 医療安全を確保する観点(複数診療科の外来受診をしている場合など)
- 病棟における持参薬の確認業務の負担の観点
- 患者が薬剤を持参する負担の観点
などの観点から、当該持参薬の処方元が自院であるか他院であるかの別、予
定・緊急入院の別、入院中の診療内容と当該持参薬の関係性の別、薬剤の特性
別など、具体的な場面を想定し、その妥当性を丁寧に検討する必要がある。
○ 併せて、DPC/PDPS 以外で薬剤費が包括される入院料を算定する病棟における持
参薬の取扱いについても、検討を進めることが望ましい。
(2) 重症度、医療・看護必要度について
① 一般病棟用の重症度、医療・看護必要度について
○ 「重症度、看護必要度」は、平成 20 年度改定において、病棟のタイムスタデ
ィ調査等の研究成果をもとに、「入院患者へ提供されるべき看護の必要量」を
予測する指標として導入され、これを活用した報酬評価が開始された。
○ その後、平成 26 年度改定では、患者像に応じた適正な評価を行う観点から
「重症度、医療・看護必要度」に名称が変更され、急性期患者の医学的な特性
を測る目的を重視して項目の改定が行われた。
○ さらに、平成 28 年度改定では医学的状況を測るC項目が加わり、平成 30 年度
改定において、病棟の看護職員の測定負担を軽減する観点から、A項目及びC
項目をレセプト電算コードにより評価する「重症度、医療・看護必要度Ⅱ」が
選択可能とされた。
○ このような経緯を踏まえれば、よりよい入院医療の報酬評価を実現するための
「重症度、医療・看護必要度」の在り方を検討する前提として、
- 「入院患者へ提供されるべき看護の必要量を予測すること」
- 「急性期患者の医学的な特性を測ること」
という2つの考え方をどのように勘案すべきかについて、整理する必要がある。
○ また、開始から約 20 年の経過を経て、入院患者の高齢化や、電子カルテ等の
ICT 技術の進展、インフォームド・コンセント等患者本位の医療の普及等によ
る病棟看護業務の変化に伴って、現在の指標が、現在の実際の病棟の看護の必
要量を適切に推測できているのか、検証する必要がある。
○ この点、最新の病棟のタイムスタディ調査によると、病棟看護業務の約 25%を
「診療・治療」が占め、約 25%を「患者のケア」が占めている実態が明らかと
なったが、このうち「診療・治療」の定量的評価は、診療行為のレセプト電算
コードを用いて表現可能であり、A 項目・C 項目、医療資源投入量(包括範囲
出来高実績点数)はレセプト電算コードを活用した評価方法となっている。ま
75
よると、持参薬使用割合は医療機関間で大きなばらつきが認められている。
○ 統一的な運用を推進するための持参薬ルールの明確化を行う上では、
- 医療安全を確保する観点(複数診療科の外来受診をしている場合など)
- 病棟における持参薬の確認業務の負担の観点
- 患者が薬剤を持参する負担の観点
などの観点から、当該持参薬の処方元が自院であるか他院であるかの別、予
定・緊急入院の別、入院中の診療内容と当該持参薬の関係性の別、薬剤の特性
別など、具体的な場面を想定し、その妥当性を丁寧に検討する必要がある。
○ 併せて、DPC/PDPS 以外で薬剤費が包括される入院料を算定する病棟における持
参薬の取扱いについても、検討を進めることが望ましい。
(2) 重症度、医療・看護必要度について
① 一般病棟用の重症度、医療・看護必要度について
○ 「重症度、看護必要度」は、平成 20 年度改定において、病棟のタイムスタデ
ィ調査等の研究成果をもとに、「入院患者へ提供されるべき看護の必要量」を
予測する指標として導入され、これを活用した報酬評価が開始された。
○ その後、平成 26 年度改定では、患者像に応じた適正な評価を行う観点から
「重症度、医療・看護必要度」に名称が変更され、急性期患者の医学的な特性
を測る目的を重視して項目の改定が行われた。
○ さらに、平成 28 年度改定では医学的状況を測るC項目が加わり、平成 30 年度
改定において、病棟の看護職員の測定負担を軽減する観点から、A項目及びC
項目をレセプト電算コードにより評価する「重症度、医療・看護必要度Ⅱ」が
選択可能とされた。
○ このような経緯を踏まえれば、よりよい入院医療の報酬評価を実現するための
「重症度、医療・看護必要度」の在り方を検討する前提として、
- 「入院患者へ提供されるべき看護の必要量を予測すること」
- 「急性期患者の医学的な特性を測ること」
という2つの考え方をどのように勘案すべきかについて、整理する必要がある。
○ また、開始から約 20 年の経過を経て、入院患者の高齢化や、電子カルテ等の
ICT 技術の進展、インフォームド・コンセント等患者本位の医療の普及等によ
る病棟看護業務の変化に伴って、現在の指標が、現在の実際の病棟の看護の必
要量を適切に推測できているのか、検証する必要がある。
○ この点、最新の病棟のタイムスタディ調査によると、病棟看護業務の約 25%を
「診療・治療」が占め、約 25%を「患者のケア」が占めている実態が明らかと
なったが、このうち「診療・治療」の定量的評価は、診療行為のレセプト電算
コードを用いて表現可能であり、A 項目・C 項目、医療資源投入量(包括範囲
出来高実績点数)はレセプト電算コードを活用した評価方法となっている。ま
75