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歴史の転換点における財政運営 (94 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20220525/zaiseia20220525.html
出典情報 財政制度等審議会 歴史の転換点における財政運営(5/25)《財務省》
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部再編等に取り組む大学に補助金をシフトするなど、大学向け補助金の
配分に大胆なメリハリづけが必要である。〔資料Ⅱ-3-18 参照〕
実際、私立大学については、全体の5割弱が定員割れであり、特に小規
模大学や一部学部系統の定員充足率が低くなっている。こうした中、私学
助成について、現在は定員充足率87が 50%未満の学部は原則不交付であ
るところ、一部学部で定員充足率が 50%未満であっても大学全体で 50%
を超えていれば当該学部についても私学助成が支給される例外規定が設
けられている。今後、学部再編を促すため学部ごとに不交付を判定する仕
組みへの見直しや、不交付となる定員充足率の基準(50%)の引上げ等が
必要である。また、教育の質を高めるための教育に関する指標の見直し88
や増減率の拡大、学部ごとの単価のメリハリ付け等を検討すべきである。
〔資料Ⅱ-3-19、20 参照〕
その際、日本と同様、私立大学の占める割合が大きく89、18 歳人口の減
少が見込まれる韓国において、評価に基づく財政支援のメリハリ付けと
ともに、定員管理にまで踏み込んだ改革を行っていることは、参考になる
と考えられる。〔資料Ⅱ-3-21 参照〕
③ 国立大学法人運営費交付金の配分の見直し
国立大学法人運営費交付金、特に「共通指標に基づく配分」については、
令和4年度(2022 年度)から第4期中期目標期間(令和4年度(2022 年
度)~9年度(2027 年度))に入る中、昨年 12 月の当審議会の建議も踏
まえ、増減率の拡大やグループ設定の見直し、博士課程教育の質の改善に
資する指標の追加や、実績に加え伸び率に関する指標の追加が行われた。

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私学助成の不交付の判定等に用いられる定員充足率の計算にあたり、新設学部については、完
成年度(基本的には設立4年後)からカウントされる。
88 達成度が高い初年次教育(大学が新入生を対象に行う、学習や研究の手法などを教える導入的
な教育)の実施やナンバリング(授業科目に適切な番号を付し分類することで、教育課程の体
系性を明示する仕組み)の実施などの指標を見直すほか、大学卒業後の就職・進学等の状況の
把握などの指標の導入についても検討すべきである。
89 学校数に占める私立大学の割合は、日本が 77%、韓国 78%、米国 73%。なお、私立大学の財
源構成に占める補助金等の割合は、日本が 12%、韓国 15%、米国 12%となっている。ただ
し、韓国の財源には、日本や米国で大きな割合を占めている病院収入や産学連携関連の資金が
含まれていないことには留意が必要である。
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