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歴史の転換点における財政運営 (48 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20220525/zaiseia20220525.html
出典情報 財政制度等審議会 歴史の転換点における財政運営(5/25)《財務省》
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及に当たっては、そうしたシフトの一環として、患者単位でエピソードを
評価し、患者の転帰に際し、地域医療連携推進法人に参加する複数の医療
機関等に対し、一体として包括報酬を支払うことを含め、真に国民に寄り
添う形での医療提供を「競争よりも協調」の具現を通じて後押しする手法
を幅広く検討すべきである。〔資料Ⅱ-1-35 参照〕
イ)外来医療
a)かかりつけ医及びかかりつけ医機能の法制上の明確化
入院医療のみならず外来医療においても機能分化が必要なことは論を


俟たない。すなわち、高齢化の進展により、複数の慢性疾患を有する高齢
者が増加する中、患者がその状態に合った医療を受けるためにも、予防や
生活全般に対する視点も含め、継続的・診療科横断的に患者を診ることが
重要になる。その上で、必要に応じて、適切な他の医療機関を紹介するな
ど、かかりつけ医機能の強化が求められてきた。
かかりつけ医機能について、平成 25 年(2013 年)8月の日本医師会・
四病院団体協議会合同提言で一定の機能が示され、医療関係団体による
かかりつけ医機能を強化するための研修等も行われてきた。しかし一方
で、その機能を法制上明確化し、当該機能を備えたかかりつけ医を制度化
するなどの動きは見られない。代わりに、普及のための方策として、国民
による上手な医療のかかり方に関する広報、好事例の横展開、全国の病院
等を検索できる医療情報サイトの構築などが提唱されてきた。
個別の医療機関が果たしている医療機能に係る制度としては、外来機
能報告制度が導入された。しかし、紹介患者への外来を基本とする「医療
資源を重点的に活用する外来」を地域で基幹的に担う医療機関を明確化
する仕組みにとどまっており、前述の日本医師会・四病院団体協議会合同
提言で示されているようなかかりつけ医機能を有する医療機関であるか
否かを明確化するものではない。こうした状況は、薬剤師・薬局について
は、かかりつけ薬剤師・薬局の推進に向けて、法制上の対応が進んでいる
ことと対照的である。〔資料Ⅱ-1-36 参照〕

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