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歴史の転換点における財政運営 (92 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20220525/zaiseia20220525.html
出典情報 財政制度等審議会 歴史の転換点における財政運営(5/25)《財務省》
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村で策定されている今後の学校等の維持管理・更新等の方向性を示す個
別施設計画において、こうした児童生徒数の推計が含まれていない計画
が4割を超える都道府県もある。実際、児童生徒数の推計を行わない中で、
老朽化に伴う大規模改修を実施したが、その後の児童生徒数の推計によ
り短期間での閉校が決定した事例も見られた。財政資金を投じた施設を
無駄にせず、適正規模・適正配置に向けた検討を加速する83ためにも、個
別施設計画の改定時に、10 年程度の児童生徒数の推計を行うことを義務
づけることが必要である。〔資料Ⅱ-3-14 参照〕
次に、学校施設の複合化・共用化については、昨年 12 月の当審議会の
建議を踏まえ、原則として教育委員会以外の部局との調整が必要な、学校
施設以外の施設との複合化・共用化に限って補助率を引き上げたところ
であり、令和4年度(2022 年度)には3件の事業が採択されている。そ
の3件を確認すると、建設コストの縮減は試算できているものの、維持管
理コストまで含めたトータルコストの縮減までは試算できていない。ま
た、そもそも令和元年度(2019 年度)時点では、8割の地方公共団体で
複合化・共用化の検討が進んでいない84。複合化・共用化を具体的に進め
る方策として、建設コストのみならず維持管理コストの推計方法の作成・
周知、延べ床面積が基準面積を上回る校舎85の改築時における複合化・共
用化の検討の義務づけなどを検討すべきである。〔資料Ⅱ-3-15 参照〕
(2)高等教育
① 経済社会の変化を踏まえた大学設置基準等の見直し
高等教育の一つの重要な意義は、日本の経済社会の持続的な成長に向

83

「学校規模の適正化及び少子化に対応した学校教育の充実策に関する実態調査について」
(文
部科学省(平成 30 年度(2018 年度)
、令和3年度(2021 年度))
)によれば、小規模校の比率
はそれぞれ 50.7%と 50.8%と概ね横ばいとなっている。
84 令和2年度財務省予算執行調査「学校規模・配置の適正化と施設の効率的整備」における、個
別施設計画を策定済みの 134 地方公共団体へのアンケート結果。
85 ある市の個別施設計画を分析したところ、建設当時に比べ少子化が進んだこと等により、校舎
の延床面積が基準面積(公立学校施設費国庫負担金等の基準に基づく「学級数に応ずる校舎必
要面積(多目的教室及び少人数授業用教室を設置、特別支援学級を置かない場合)」)を上回っ
ている学校が 62%を占めていた。
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