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歴史の転換点における財政運営 (45 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20220525/zaiseia20220525.html
出典情報 財政制度等審議会 歴史の転換点における財政運営(5/25)《財務省》
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和6年度(2024 年度)から始まる第4期都道府県医療費適正化計画の策
定に向け、実効性を高める法制上の対応を講じる必要がある。
こうした、改革を進めるべき事項について、以下、②~④において順次
提案する。そして、⑤において先に述べた全世代型社会保障の構築に向け
た「現役世代への給付が少なく、給付は高齢者中心」という構造の見直し
について、医療分野で検討すべき課題を示す。
② 効率的で質の高い医療提供体制の整備
我が国は、積年の課題とされてきた入院・外来の医療提供体制の効率化
に向けた取組の進捗がはかばかしくない中で新型コロナの感染拡大を迎
えた。医療資源の散在によって、手薄な人的配置となっており、医療機関
相互の役割分担や連携等に課題を抱える現状の体制では、感染者の増加
に十分に対応しきれていない実情があった。国民の医療提供体制に対す
る関心が高まっている今こそ、地域医療構想の実現を加速させ、かかりつ
け医の制度化に取り組むことで、効率的な医療提供体制への改革と医療
の質の両立を目指すべきである。
このほか、レセプトデータの利活用を図るとともに、政府が新型コロナ
対応として整備した「G-MIS(医療機関等情報支援システム)
」の医療
機関での活用を促進するなど、医療分野におけるデジタル化を進めてい
くことも重要である。また、人材配置の効率化等の観点からタスクシェ
ア・タスクシフトも進めるべきである。
ア)入院医療
a)コロナ前の地域医療構想の推進
一人当たり医療費の地域差と相関が高いのは、医療提供体制側の供給
要因である。医療費の病床数との相関は高く、医療費適正化の観点から、
平均在院日数という一面でなく病床を含めた医療提供体制そのものを効
率化していく視点が不可欠である。こうした医療提供体制の効率化と医
療の質の向上とは両立可能であり、その同時達成こそを目指されなけれ
ばならない。
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