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歴史の転換点における財政運営 (64 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20220525/zaiseia20220525.html
出典情報 財政制度等審議会 歴史の転換点における財政運営(5/25)《財務省》
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制度を導入すべきとの考え方が生まれる58。賦課方式をとる我が国の社会
保険制度のもとで、生産年齢人口が急減していくことを踏まえれば、現役
世代の負担能力を重視し、給付費の伸びと経済成長率の整合性をとって
いくことには一定の合理性がある。
このようにして安定的に保証された医薬品市場の伸びの中でこそ、い
かに薬剤費をイノベーションの推進に振り向けていくかという観点から、
薬価算定方式の透明性・予見可能性の向上を図っていくことなどに傾注
していくことが可能となる。
以上の提案の成否は、一定期間価格維持を図っていくべき医薬品とそ
れ以外の医薬品の線引きをどうするか、前者について真にイノベーティ
ブな医薬品等に限定できるか、規律のメルクマールとする経済成長率を
かいり

実績と乖離しない堅実なものとできるか、などによっても大きく左右さ
れる。
こうした薬剤費総額に係る事前の財政規律の導入とその実効性を担保
する具体的な仕組みづくりが実現しない場合には、市場拡大再算定をは
じめとする現行の薬価改定ルールに基づく適正化の徹底を図っていくよ
りほかはない。既に民間団体から具体的な提案59もなされており、関係者
において建設的な議論が進展することを期待したい。
〔資料Ⅱ-1-56 参
照〕
④ 自律的なガバナンスの発揮・強化(保険者機能の発揮・強化など)
ア)都道府県医療費適正化計画の見直し
これまで述べたとおり、医療費適正化の観点から、医療提供体制を効率
化していく視点が不可欠である。実際、高齢者の医療の確保に関する法律
(以下「高確法」という。) に基づいて都道府県が策定する都道府県医

60

療費適正化計画においては、地域医療構想の取組によって効率的な医療

58

薬価改定率の調整に当たっては、現行の調整幅の水準を調整していくことが考えられる。
新時代戦略研究所(INES)が令和 3 年(2021 年)5 月に「中長期的な経済成長の水準と連動
した薬剤費総枠マネジメントとイノベーティブな医薬品の適正評価を両立させた薬価制度改革
案」を公表している。
60 昭和 57 年法律第 80 号
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