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出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00280.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織 入院・外来医療等の調査・評価分科会(令和7年度第10回 8/28)《厚生労働省》 |
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【外来医療に関する分科会での評価・分析に関する意見】
(地域包括診療料・生活習慣病管理料について)
○ 高齢者では、複数疾患への罹患やポリファーマシーなど、リスクが重なり合う中でフレイルが進行することを踏まえると、これらを包括的に診る役割を担うこと
が、かかりつけ医の重要な機能であると考えられるとの意見があった。
○ 生活習慣病管理料を算定していない理由として、対象患者が少ないこと以外に、療養計画書の作成負担が大きいことが挙げられており、過去に簡素化がなされた
ものの、依然として負担感が残っている。療養計画書のあり方について見直しの検討が必要ではないかとの意見があった。
○ 生活習慣病管理料においては、患者が治療から脱落せず、継続的に受診を続けることが重要な観点である。「定期的な受診を続ける上で、医療機関の体制や機能
として必要と思うこと」の調査結果において、予約診療及び長期処方への対応が多く選択されていることを踏まえた検討が必要ではないかとの意見があったとの
意見があった。
○ かかりつけ医機能は、地域全体で「面」で担っているという特性がある。かかりつけ医としては継続的な通院を望む一方で、患者の状況に応じて通院先が変更と
なる可能性もあることを踏まえて、継続算定率のデータは慎重に評価する必要があるとの意見があった。
○ 糖尿病患者に対する歯科受診は、オーラルフレイルの予防や口腔機能の低下への早期対応の観点から重要である。糖尿病の内科診療を受ける外来患者に対しては、
歯科診療所への定期的な受診を促す体制がさらに必要ではないかとの意見があった。
○ 長期処方への対応状況と、リフィル処方への対応状況には大きな差がある。生活習慣病の外来診療は、データからも長期処方で十分対応できていることから、リ
フィル処方の必要性は限定的であると考えられ、リフィル処方に対する過度な期待については、見直しの余地があるのではないかとの意見があった。
(かかりつけ医機能について)
○ 現在の機能強化加算は、地域包括診療料・加算、小児かかりつけ診療料、在宅時医学総合管理料等の届出をもって、かかりつけ医機能が高いと評価する考え方と
なっている。かかりつけ医機能報告制度が開始されることを踏まえると、この制度に沿った形で再検討することが求められるのではないかとの意見があった。
○
かかりつけ医機能に係る診療報酬上の評価(機能強化加算等)のあり方については、制度が作られた際の趣旨を十分に踏まえた上で、慎重に検討する必要があ
る。また、かかりつけ医機能報告制度は、医療機関の機能を認定する制度ではなく、現状を把握するための報告制度であり、地域における専門性を有する医療機
関が連携して面としてかかりつけ医機能を発揮することを目指すものであるため、かかりつけ医機能報告制度と診療報酬は関連させるものではないとの意見が
あった。
(外来機能分化について)
○ 減算規定の対象病院において、相当数の患者が2年以上通院していることや、半年以内に外来再診していることについては、当該患者が本来逆紹介すべき患者で
あるのか、あるいは地域の医療機関で日常的な管理を受けつつ、専門外来でフォローアップされているのか、現状のデータだけでは判断が困難であるため、今後、
他の医療機関への受診状況や疾患の種類等も含めて分析を行い、継続的な受診の妥当性について検討することが必要ではないかとの意見があった。
○ 特定機能病院等の再診患者には、悪性腫瘍のフォローアップや化学療法を要する患者など、継続的な医学的管理が必要な患者が含まれていると考えられる。どの
ような患者が再診を継続しているのか、更なる分析が必要ではないかとの意見があった。
○ かかりつけ医機能の充実に向け、診療情報のやりとりは重要であり、診療情報提供料の算定回数増加は好ましい傾向である。連携強化診療情報提供料は病院での
算定が大きく伸びる一方で、診療所では伸びていない。その要因が、算定要件が複雑であるためであるならば、要件の見直しが必要ではないかとの意見があった。
【外来医療に関する検討の方向性】
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複数疾患や生活の場を含めた全人的な診療を必要とする患者について、更に分析を進める。
令和7年度入院外来調査の結果を踏まえ、生活習慣病管理料(Ⅰ)(Ⅱ)を算定する患者の特性等について、更に分析を進める。
特定機能病院等の再診患者の特性や、地域の診療所と連携して診療にあたっている患者数について、更に分析を進める。
特定機能病院等が再診患者の逆紹介を行う上での課題や、診療所において病院からの紹介患者を受け入れる上での課題、病院の専門医
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師と地域のかかりつけ医師が連携をしながら共同で継続的に治療管理を行う取組の状況について、更に分析を進める。