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令和6年度 医療用医薬品の販売情報提供活動調査事業報告書 (41 ページ)

公開元URL https://www.jshp.or.jp/content/2025/0725-1.html
出典情報 令和6年度販売情報提供活動調査事業報告書について(7/25付 事務連絡)《厚生労働省》
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⑤有効性のみを強調した事例

⑤-1 安全性に関する情報提供を行わなかった事例
◆医薬品の種類:
循環器官用薬
◆問題のあった情報提供活動・資材:
企業担当者による説明(直接対面)
◆ポイント:
有効性に関する情報だけではなく、安全性に関する情報も提供することが必要である。
◆内容:
薬剤科内の製品説明会(対面)において、担当 MR より 20 分程度の説明があった。そ
の中で「2 つの国際共同臨床試験において、それぞれ心血管複合エンドポイント、および
腎複合エンドポイントの有意なリスク低下が確認されています」などの説明のみで説明
時間は終了した。
本剤は、国際共同試験において全体集団では有意なリスク低下が確認されているポジ
ティブ試験であるが、日本人部分集団において腎不全イベントのハザード比が本剤群で 1
を上回っており、このことに関する注意喚起や情報提供のあり方を検討する必要がある
との理由で薬事承認が見送られた経緯がある。添付文書への注意喚起等を条件に承認さ
れ、添付文書には注意喚起やその内容について詳細な情報が記載されている。しかしなが
ら、本説明会においてこの点についてまったく言及することがなかった。
十分な説明時間があったにもかかわらず、有用性のみを説明し、安全性のリスクに関す
る情報について説明しないことは偏った情報提供である。

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