新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2025改訂版（令和７年６月13日 閣議決定）
（主な医療関係箇所抜粋） ⑭
Ⅲ．投資立国の実現
２．新たな勝ち筋となる分野での研究開発・輸出の後押し
世界に先駆けて超高齢化社会を迎え、災害にも直面する、我が国のピンチをチャンスに変えて、グローバルサウス諸国
の成長する海外需要を取り込むべく、ヘルスケア・防災などの分野で、社会課題を解決する製品・サービスの開発と輸出の
拡大に取り組む。
また、潜在力が高く伸びしろの大きい分野についても、農林水産物・食品の輸出等による「海外から稼ぐ力」の強化、エン
タメ・コンテンツ産業でのクリエイターの育成支援や取引適正化・海外展開支援、地方におけるインバウンドの拡大を通じた
観光産業の成長を促す。
（１）ヘルスケア
ヘルスケアは、グローバルでは成長が目覚ましい市場であり、日本国内でも、公的保険外のいわゆるヘルスケア産業（予
防、健康増進、検査、食、データインフラ等）で現在約30兆円、公的保険の約45兆円を合計すると、約75兆円の規模に上る。イノベー
ション促進、規制緩和、投資等の環境整備を通じ、フロンティアを開拓し、継続的な成長を遂げるエコシステムを形成する必
要がある。
一方、ヘルスケアには、①国民に質が分かりにくく、消費者トラブル等の防止に向け質の見える化・確保が必要、②イノ
ベーションが公的保険適用される場合、国民の保険料負担等にも配慮する必要等の特性があり、健全な成長促進が求め
られる。
これらを踏まえ、公的皆保険（約45兆円）の持続可能性を確保しつつ、2050年に向けヘルスケア産業を現在の約30兆円
から約80兆円規模に向け成長させることにより「100兆円ヘルスケアマーケット創出」を目指し、ヘルスケア・トランスフォー
メーション（HX）として必要な改革を行う。
（略）
①ヘルスケアへの投資拡大
実用化に向けた研究開発段階や、上市後の社会実装段階、量産化段階における支援の強化に向け、国内ベンチャー
キャピタルマーケットの育成、海外ベンチャーキャピタルとスタートアップとのネットワークの促進等を行う。国内アカデミア・
スタートアップによる英語ピッチイベントへの海外ベンチャーキャピタル招致や、労働力人口減少を解決する製品の開発、
医療機関への導入を進める。これらの支援が結果として大手企業等によるM&Aなどの民間投資につながるよう取り組む。

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