資料2 脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会報告書 (146 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_19809.html |
出典情報 | 「脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会」の報告書を公表します(7/16)《厚生労働省》 |
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負荷要因
1
夜間勤務
不規則勤務
職場ストレス
2
【職業要因】
不定期な運航形態
7か月以上の継続乗船
精神的負荷(発電機のトラブル)
深夜の停泊地移動及び待機
【個人要因】
脳動脈瘤の存在
排便
調査期間
(発症前)
時間、従事作業等
調査方法
症状
著者名
タイトル
書誌情報
1か月
発症約1か月前に転職し、前職では稀であった22時前後までの夜間
勤務や時間外勤務が頻繁であった。
症例報告
作業自体もこれまでの職歴にはなかった大型印刷機械の取り扱いで
あり、強いストレスを感じていた。
51歳男性
2012年11月、仕事中突然に傾眠状態、失語症、重度の右片麻
痺となり救急搬送された。
入院時所見で、頭部MRIでは拡張強調画像で左中大脳動脈領
Case of spontaneous cervical
域に広範な高信号を認め、頸動脈乖離を発症。
Aoyama Y, et internal carotid artery
入院後、アルガトロバンとエダラボンの投与による加療。10日 al
dissection with embolic stroke
目の頸部MRI及び15日目の血管造営では内頸動脈乖離部の出
after a job-change
血性変化が改善。左M1部の閉塞は良好に再開通していた。
入院36日目に転院。4か月後には解離部は完全に再構築さ
れ、神経症状もほぼ消失した。
前日~当日、
7か月
内航貨物船の機関長として運航機関の運用に従事(8時-12時、20
時-24時)。
資材補給、機関整備の他、主機関、補器、発電機等機関全般の運
転状況等の把握、各作業の実施計画策定及び指揮。
1989年6月10日0時20分、停泊地移動、接岸作業に続いて船員総出
で荷役準備作業に当たった。
症例報告
同日17時0分に一旦作業を終了し、23時45分に再度停泊地移動を
開始した。
6月11日0時45分、再び停泊地移動を終え、荷役作業を開始。待機
命令が出たが船員全員仮眠することとなった。
同日6時40分、荷役作業を終え、港を出港。
51歳男性
1989年6月11日7時23分、船内の便所に倒れているところを発
見される。病院へ搬送したが、くも膜下出血によって死亡と診断
坂村修・上畑 くも膜下出血をきたした船員に
された。
鉄之丞
ついての業務関連性の考察
航海スケジュールの不規則性による生体リズムの崩壊、7か月
連続乗船勤務による疲労の蓄積、発電機トラブルによる精神的
負荷が脳動脈瘤悪化に作用したと考えられた。
社会医学研究.
2001; 19: 33-43
男性
1996年3月5日未明、自宅にて急性心機能不全で死亡。
CAMPUS
HEALTH. 2010;
47: 156-161
女性
1990年7月、患者を車いすから移す作業直後にくも膜下出血を 日山亨ら
発症。
3
労働時間
勤務体制
3か月
麻酔科業務(①緊急手術での麻酔、②ICUにおける重症患者の集中
治療③院内患者の急変時の救命処置)及びオンコール対応
1994年7月から府立病院に勤務。
通常の麻酔科の業務に加え、自主的に居残りをし、ICU管理の実施
や経験の浅い医師のバックアップをする等、出勤日の勤務終了時間
は平均21時であった。
症例報告
1995年12月~1996年3月までの3か月の間に、日直6回、当直12回、
時間外の緊急出図が3回であった。時間外労働時間は平均103時間/
月であった。
研究活動も活発に行い、1994~1996年までに日本語論文3本、英語
論文1本を発表し、5つの学会・研究会に出席し、うち2つで演題を発表
した。
4
精神的負担
夜間勤務・深夜勤務
作業直後、1か
月又はそれ以
前
市立総合病院ICU及び救急病棟に看護師として勤務。
夜間勤務は平均10.2回/月、深夜勤務は同4.6回実施。
症例報告
1990年7月からは救急病棟における看護師数の減少や夏季休暇に
より看護師1人当たりの患者数が大幅に増加していた。
136
日山亨ら
訴訟事例からみた医療従事者
の過労死・過労自殺について
J UOEH. 2014;
36: 289-294
医療従事者の過労死・過労自殺
CAMPUS
が関係した訴訟事例の検討 医
HEALTH. 2008;
療従事者の過労死・過労自殺を
45: 111-116
予防するために