資料2 脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会報告書 (123 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_19809.html |
出典情報 | 「脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会」の報告書を公表します(7/16)《厚生労働省》 |
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時間
調査期間
(発病前)
観察期間
疾病
(1)脳血管疾患に関するもの(21文献)
調査対象
調査方法
調整因子
結果
有意性
著者名
タイトル
書誌情報
18
男性では、冠動脈性心疾患は、いずれの睡眠時間とも
関連がなかった。
女性では、全脳血管疾患は、8時間、9時間、10時間以
上の睡眠と有意に関連していた(HR 1.24、95%CI:
1.05-1.47;HR 1.29、95%CI: 1.01-1.64;HR 1.69、95%CI:
死亡(全脳血管疾 1988-1990年にthe Japan
年齢、BMI、高血圧症の既往、糖尿病の
1.29-2.20)。脳出血、がんはいずれの睡眠時間とも有
患、脳出血、脳梗 Collaborative Cohort Study
既往、アルコール摂取、喫煙、教育レベ
4時間以上、5、6、7、8、 前年の平日の 追跡期間の中央値
前向きコホート
意な関連はなく、脳梗塞は、10時間以上の睡眠と関連
塞、冠動脈性心疾 に登録された、当時40-79
ル、運動時間、歩行時間、正規雇用か
9時間、10時間以上
平均睡眠時間 は14.3年
研究
していた(HR 2.37、95%CI: 1.70-3.32)。冠動脈性心疾
患、全心血管疾
歳だった参加者のうち、男
否か、知覚精神的ストレス、抑うつ症状
患は、4時間以下、5時間、9時間睡眠と有意に関連し
患、がん)
性41,489人、女性57,145人
及び新鮮な魚介類の摂取頻度
ていた(HR 2.32、95%CI: 1.19-4.50;HR 1.64、95%CI:
1.07-2.53;HR 1.52、95%CI: 1.05-2.19)。全心血管疾患
とは、8時間、9時間、10時間以上の睡眠が有意に関連
していた(HR 1.28、95%CI: 1.14-1.44;HR 1.37、95%CI:
1.17-1.62;HR 1.54、95%CI: 1.28-1.86)。
Association ofsleep duration
【男性】
with mortality from
なし
Ikehara S,
Sleep. 2009; 32:
cardiovascular disease and
【女性】
et al
295-301
other causesfor Japanese men
8時間以上あり
and women: the JACC study
19
シンガポールに住む中国
心血管疾患、冠状
人(ベースライン時45-74
年齢、糖尿病または心血管疾患の診断 睡眠に関しては、6時間未満または9時間以上の者に
6時間未満または9時間 調査前年の平 1994年から2009年 動脈性心疾患及び
前向きコホート
歳)のうち、50,466人(糖尿
時年齢、性別、方言、在籍年、教育、婚 対して、6-8時間の者のハザード比は0.82(95%CI:
以上、6時間-8時間
均睡眠時間
まで
脳血管疾患に起因
研究
病、CVD、またはがんの既
姻状況、及びエネルギー摂取量
0.72-0.94)であった。
する死亡
往のない者は44,056人)
Chronic disease and lifestyle
factors associated with change
U字型の関連あ Smagula
J Sleep Res.
in sleep duration among older
り
SF, et al
2016; 25: 57-61
adults in the Singapore Chinese
health study
20
5時間以下、6時間(6時
間以上7時間未満)、7
時間(7時間以上8時間
未満)、8時間(8時間以
上9時間未満)、9時間
以上
21
過去2年間の
追跡期間の中央値 心血管疾患、脳血
4-5、6、7、8、9、10時間 毎日の睡眠時
は女性で7.12年、 管疾患、糖尿病、
以上
間(昼寝含ま
男性で6.07年
がん
ない)
各調査による
脳卒中の発症リスクは、対照群の睡眠時間7時間と比
較して、睡眠時間が1時間長くなるごとに、あるいは1時
間短くなるごとに、相対リスクが有意に増加した(RR
1.17、95%CI: 1.14-1.20; RR 1.07、95%CI: 1.02-1.12)。
睡眠時間と脳卒中発症率との間には概してJ字型の関
連がみられた。
脳卒中による死亡率に関しては、1日あたり7時間の睡
眠時間と比較して、睡眠時間が1時間長くなるごとにリ
スクが有意に増加した(RR 1.17、95%CI: 1.13-1.20)。1
時間短くなるごとにリスクが増加したが、有意差は認め
られなかった(RR 1.05、95%CI: 0.99-1.11)。
2016年1月までに発表され
た16の報告を含む11件の
システマティック
脳卒中の発症及び 論文(睡眠時間の短縮と脳
レビュー、メタア 脳卒中による死亡 卒中の発症に関して11件、
ナリシス
脳卒中の死亡に関して7件
の報告)
中国上海に住む40-74歳の
中国人成人(女性74,941
コホート研究
人、男性61,480人)のうち、
113,138人
男女ともに、心血管疾患(傾向P値:女性<0.001、男性
=0.2046)、脳血管疾患(傾向P値:女性=0.0283、男性
年齢、学歴、所得、喫煙状況、飲酒量、
=0.7890)を含む疾患固有の死亡率の関連も、一般に
身体活動量、夜間勤務の有無、茶の摂
同じJ字型のパターンに従っていたが、女性ではこの関
取量
連が有意であった一方、男性では有意な関連ではな
かった。
113
J字型の関連あ
り
Li W, et
脳卒中の発症 al
あり
Sleep duration and risk of
stroke events and stroke
mortality: A systematic review
and meta-analysis of
prospective cohort studies
【男性】
Sleep duration and mortality: a
なし
Cai H, et prospective study of 113 138
【女性】
al
middle-aged and elderly
J字型の関連あ
Chinese men and women
り
Int J Cardiol.
2016; 15: 870876
文献24
Sleep. 2015; 38:
529-536