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提案書15(2801頁~2999頁) (47 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

年間対象者数の
変化

再評価によって対象患者数は変化しない。
平成28年度保険収載により実施回数は、重症年21回、それ以外の患者は年2回となった。平成28年4月保険適用になったが低い点数のため保険治療
を行う施設が増えていない。しかし、保険適用後施術者(リンパ浮腫療法士等)は増えており治療環境は整ってきていることから普及性も高まって
いる。

見直し前の症例数(人)

150,000

見直し後の症例数(人)

150,000

見直し前の回数(回)

重症年21回

見直し後の回数(回)

重症年21回

年間実施回数の
変化等

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

・平成28年4月に保険収載された複合的治療は、その施設基準で100時間以上の研修(厚生労働省委託事業「がんのリハビリテーション研修」リン
パ浮腫研修委員会)に沿ったもの(座学33時間以上、実技67時間以上)を修了している者とし、高度な技術習得を義務付けている。この研修の対象
職種は、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、あん摩マッサージ指圧師である。
・日本リンパ浮腫治療学会認定「リンパ浮腫療法士」も増えている(1,061人:2022年12月末現在)。

・施設の要件(算定要件の拡大)
直近1年間で50回以上「リンパ浮腫指導管理料」を算定できない保険医療機関が多く、保険治療できる保健医療機関が都道府県内に一カ所もない
施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 ところもあるため患者の利益につながっていない。この現状を鑑み、直近1年間で50回以上「リンパ浮腫指導管理料」を算定していない保険医療
機関が、リンパ浮腫複合的治療料を算定する際、直近1年間で50回以上算定している保険医療機関と連携すればその連携保険機関以外(連携元)の
制等)
患者でも算定できるよう要望する。
あん摩マッサージ指圧師(当該保険医療機関に勤務する者で、資格を取得後、2年以上業務に従事(うち6月以上は保険医療機関において従事)し、
人的配置の要件
適切な研修を修了した者に限る。)が行う場合は、専任の医師、看護師、理学療法士又は作業療法士が事前に指示し、かつ事後に報告を受ける場
(医師、看護師等の職種や人数、専門 合に限り算定とあるが、厚生労働省委託事業「がんのリハビリテーション研修」リンパ浮腫研修委員会)に沿った、研修を修了している者であれ
性や経験年数等)
ばその質の担保は十分されているため「事前指示かつ事後報告」は不要である。
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 特になし
要件)

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

①「The Diagnosis and Treatment of Peripheral Lymphedema: 2020 Consensus Document of the International Society of Lymphology」(文
献3)
②「International consensus. London. MEP Ltd. 2006. (Lymphoedema Framework. Best Practice for the management of lymphoedema)」(文
献4)
③「リンパ浮腫診療治療指針2013」(文献5)

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

特になし

⑧点数等見直し
の場合

見直し前
見直し後

200
300

その根拠

【複合的治療料保険収載前の施術料金例】
・十和田市条例(平成22年7月1日施行)リンパ浮腫治療初診料:1,575円
リンパドレナージバンテージ(上肢・片側)1回:E905,250円、(下肢・片側)1回:7,350円

区分
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)

区分をリストから選択

番号
技術名

該当なし
該当なし

具体的な内容

該当なし
減(-)

プラスマイナス
予想影響額(円)

⑩予想影響額

その根拠

1,312,500,000
①プラス要因
重症患者は、40分以上の治療で300点、それ以外の者は20分以上で150点とする。リンパ浮腫患者は約15万人、約25%の患者は集中治療(重症)であ
り23億6,250万円(37,500人×3,000円×21日)。残りの75%は維持治療(重症以外)となるため3億3,750万円(112,500人×1,500円×2日)。年間合計
27億円医療費増。
②マイナス要因
リンパ浮腫患者の約25%は炎症を経験している。
炎症による入院治療はそのうちの25%が必要とする。1回の入院費用は1週間で35万円と考え、9,375人の場合では32億8,125万円となる(9,375人×
350,000円)。通院治療を受ける患者数は28,125人となり、1回(3-4日分)26,000円の費用がかかり、7億3,125万円となる(28,125人×26,000円)。合
計では、40億1,250万円の医療費となる。
上記の炎症費用(マイナス要因)は1回ごとの費用であり、年間繰り返し発症した場合はその分の医療費が高くなる。医療技術の提供により、リン
パ浮腫の早期治療により重症化患者の減少や皮膚潰瘍、リンパ漏、象皮症、蜂窩織炎や敗血症などの合併症の減少が想定される。皮膚の処置や通
院治療にかかる医療費を削減することができるとともに、患者のQOLの向上による社会復帰(参加)へ繋がることで、経済効果も見込まれる。
プラス要因27億円-マイナス要因40億1,250万円=-13億1,250万円

備考

特になし

⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬

特になし

⑫その他

特になし

⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

日本静脈学会
理事長 岩井 武尚
日本脈管学会
理事長 古森 公浩
日本血管外科学会
理事長 東 信良
日本形成外科学会
理事長 森本 尚樹
日本リンパ学会
理事長 大橋 俊夫
日本循環器学会
代表理事 平田健一
外保連共同提案学会なし

⑭参考文献1

1)名称

Study of edema reduction patterns during the treatment phase of complex decongestive physiotherapy for extremity lympedema

2)著者

T. Yamamoto, et al.

3)雑誌名、年、月、号、ページ

Lymphology 41(2008)

4)概要

複合的治療(Phase1:集中治療期)における治療効果は、4~5日間の連日治療で患肢容積が60~74%減少する。

該当ページ:80-86

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