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提案書15(2801頁~2999頁) (37 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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尿路狭窄・閉塞に対する腎瘻・尿管皮膚瘻などの尿路変更は、腎機能の改善・保持に唯一無二の手技であり広く行われています。その有効性・安
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 全性はよく知られており泌尿器科医にとっては一般的な手技です。これらの尿路変更術の効果を長く継続するためにカテーテルが用いられてお
後等のアウトカム
り、定期的な交換が必須です。適切にカテーテルを交換することで尿路変更の効果を維持できる事はすでに周知されています。
③再評価の根
拠・有効性
(1)

ガイドライン等での位置づけ

④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

尿管皮膚瘻は膀胱全摘除術時の尿路変更術として一般的な手技の一つです
が、腎瘻も
ガイドライン等での記載なし(右欄にガイドライン等 上部尿路通過障害時の尿路変更法として長い歴史がありその有用性はすでに議論の余地が
の改訂の見込み等を記載する。)
ありません。また、尿路狭窄・閉塞をきたす疾患・病態は様々であり、別個のガイドライ
ンには記載されていませんが代替療法はありません。

第7回NDBオープンデータから入院・外来を合計して尿路ストーマカテーテル交換法は75,824件/年(第1回から第7回までのNDBオープンデータから
症例数は年々増加傾向にあります)。日本臨床泌尿器科医会で行った実態調査では尿路ストーマカテーテル交換法の26.7%が両側交換でした。
よって片側交換がが55,000件/年、両側交換が20,000件/年と予測されます。尿路ストーマカテーテルは腎廔カテーテルでは月1回、尿管ステント
カテーテルでは1-6ヶ月毎に交換が必要です。実態調査では尿路ストーマカテーテル交換法のうち55%が腎廔カテーテル交換であったことを踏ま
え、腎廔カテーテルでは年12回、尿管ステントカテーテルでは年4回交換すると仮定すると、カテーテル交換を受けている患者数は約9,000人/年
と推定されます。一方、第7回NDBオープンデータでのK775経皮的腎廔造設術が10,768件、K803膀胱全摘+尿管皮膚廔造設術は710件で計11,478件
(2)
でした。尿管皮膚瘻造設術では一般的に長期のカテーテル留置が必要な患者は20%程度 とされていることから、340例が尿路ストーマカテーテ
ル交換法の対象と考えられ、我々の実態調査の結果からその38%(129例)が両側と推測されます。同様に腎瘻では全例尿路ストーマカテーテル
交換法の対象となりますが、両側腎廔は同日に増設することはまれであること、実態調査における両側腎瘻の割合は20.4%であったことなどか
ら、両側例が約1,800例、片側例が7,200例と推測されます。合計して片側例が約7,500例、両側例が約2,000例となりますが、尿管ステントカテー
テル交換法はNDBオープンデータより増加傾向にあることから年間対象患者数は10,000人としました。

見直し前の症例数(人)

片側交換と両側交換を合計して約10,000人

見直し後の症例数(人)

片側交換が約7,400人。両側交換が約2,600人(合計人数には変化なし)

見直し前の回数(回)

片側交換と両側交換を合計して約76,000件

見直し後の回数(回)

片側交換が約56,000件。両側交換が約20,000件(合計回数には変化なし)

年間対象者数の
変化

年間実施回数の
変化等

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

原因疾患に係わらず経皮的腎廔術や尿管皮膚廔造設術は、腎機能の回復・維持のための尿路変更術として以前から広く行われており、これらの尿
路変更の効果を維持するために尿路ストーマカテーテル交換は必須であることは周知されています。カテーテル交換は技術的には成熟しており泌
尿器科医やカテーテル交換に習熟した医師であれば安全に行えます。

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 特になし
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 特になし
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 特になし
要件)

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

安全性に問題はありません。
カテーテル交換に伴う血尿はしばしば認めますが追加の処置を必要とすることは殆どありません。また、尿管損傷の可能性もありますがそのリス
クは非常に低く、カテーテルが正常の位置に留置できれば回復します。

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

問題なし

見直し前

J043-5 尿路ストーマカテーテル交換法

見直し後

尿路ストーマカテーテル交換法(片側)100点、尿路ストーマカテーテル交換法を両側行うと100点X2

その根拠

日本臨床泌尿器科医会における実態調査(前記)で処置所要時間が片側と両側で明らかに異なります。
この結果を踏まえ改正した外保連処置試案での点数は片側で823点、両側で1,283点でした。
今回の要望での片側100点、両側200点は妥当と考えます。

⑧点数等見直し
の場合

区分
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)

100点

片側と両側による診療報酬点数の精緻化の要望であり、
減点や削除可能となる技術はございません。

その他(右欄に記載。)

番号
技術名

特になし
特になし

具体的な内容

特になし
増(+)

プラスマイナス
⑩予想影響額

予想影響額(円)

20,000,000円

その根拠

両側20,000件X100点=2,000,000点

備考

⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬

なし

⑫その他

なし

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