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【参考資料3】感染症法に基づく消毒・滅菌の手引きについて(健感発0311第8号令和4年3月11日) (56 ページ)
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| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_73577.html |
| 出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会(第105回 6/10)《厚生労働省》 |
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2 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistant Staphylococcus
aureus;MRSA)感染症
1)はじめに
黄色ブドウ球菌はヒトの鼻腔や皮膚に常在しており,皮膚軟部組織感染症や慢性中耳
炎,食中毒などの感染の原因となる。MRSA は多剤耐性化の傾向が強く,易感染患者に対
する病院感染の原因菌の中では特に注目されている。
2)感染経路
易感染患者では,患者に定着(保菌)している菌による内因性感染が主体である。ま
た,病院感染として医療従事者の手指,医療用具,留置カテーテル,手術や医療処置な
どにより感染する場合もある。
3)患者の対応
保菌者および感染症を発症している患者において,感染源を遮蔽する。
広範な褥瘡感染,気管切開患者,便失禁患者など排菌量が多い場合には,個室収容が
望ましいが,感染部位を有効に遮蔽できれば個室収容にはこだわらない。
4)手術対応
鼻腔内 MRSA 定着と自己感染(内因性感染)としての術後 MRSA 感染症との関連性は明
確でない。しかし,MRSA が病院内の常在菌化している日本の現状を考慮するとき,術後
感染症を惹起した場合には,MRSA 感染症の可能性に十分配慮した対処が必要である。
術前の消毒薬を使用したシャワー浴または入浴は,皮膚の微生物コロニー数を減少さ
せるが,手術部位感染率を低下させることを明確に示すエビデンスはない。
皮膚切開部の消毒は,ポビドンヨード,グルコン酸クロルヘキシジンが有効であり,
後者のほうが皮膚細菌を著しく減少させ,またその抗菌活性の皮膚への残留が大である。
MRSA の感染経路は接触感染であるので,手術室では通常のスタンダードプリコーショ
ンを確実に実行することが大切である。
手術後の部屋の処置は,目に見える汚染がなければ通常の清掃を実施する。明らかに
汚染がある場合には,両性界面活性剤,第四級アンモニウム塩で局所的に消毒する。
5)医療従事者への注意
基本的には接触感染であり,排菌量の多い患者を診療した後には医療従事者が汚染を
受け,MRSA の定着が起こりやすい。
①体位変換,患者清拭,ベッドメーキングなどに際して,塵埃が浮遊する可能性があ
る場合には,マスク,キャップ,エプロン,手袋で防御する
②患者に直接接した器材や衣服は消毒もしくは交換する
③患者に接する前後には必ず手指消毒を行う
④手指消毒は速乾性擦式アルコール製剤もしくはポビドンヨード,グルコン酸クロル
ヘキシジンなどのスクラブ剤を用いる
⑤その他の基本的な衛生事項を守り,清潔に心がける
6)汚染物の滅菌,消毒
MRSA を含む黄色ブドウ球菌は,消毒薬に対する抵抗性が弱い。ほとんどすべての消毒
薬が有効である。
したがって,MRSA の消毒には生体毒性の低い副作用のない安全な消毒薬が適応であり,
生体には生体用消毒薬を,環境や器具には環境用消毒薬を選択する。
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aureus;MRSA)感染症
1)はじめに
黄色ブドウ球菌はヒトの鼻腔や皮膚に常在しており,皮膚軟部組織感染症や慢性中耳
炎,食中毒などの感染の原因となる。MRSA は多剤耐性化の傾向が強く,易感染患者に対
する病院感染の原因菌の中では特に注目されている。
2)感染経路
易感染患者では,患者に定着(保菌)している菌による内因性感染が主体である。ま
た,病院感染として医療従事者の手指,医療用具,留置カテーテル,手術や医療処置な
どにより感染する場合もある。
3)患者の対応
保菌者および感染症を発症している患者において,感染源を遮蔽する。
広範な褥瘡感染,気管切開患者,便失禁患者など排菌量が多い場合には,個室収容が
望ましいが,感染部位を有効に遮蔽できれば個室収容にはこだわらない。
4)手術対応
鼻腔内 MRSA 定着と自己感染(内因性感染)としての術後 MRSA 感染症との関連性は明
確でない。しかし,MRSA が病院内の常在菌化している日本の現状を考慮するとき,術後
感染症を惹起した場合には,MRSA 感染症の可能性に十分配慮した対処が必要である。
術前の消毒薬を使用したシャワー浴または入浴は,皮膚の微生物コロニー数を減少さ
せるが,手術部位感染率を低下させることを明確に示すエビデンスはない。
皮膚切開部の消毒は,ポビドンヨード,グルコン酸クロルヘキシジンが有効であり,
後者のほうが皮膚細菌を著しく減少させ,またその抗菌活性の皮膚への残留が大である。
MRSA の感染経路は接触感染であるので,手術室では通常のスタンダードプリコーショ
ンを確実に実行することが大切である。
手術後の部屋の処置は,目に見える汚染がなければ通常の清掃を実施する。明らかに
汚染がある場合には,両性界面活性剤,第四級アンモニウム塩で局所的に消毒する。
5)医療従事者への注意
基本的には接触感染であり,排菌量の多い患者を診療した後には医療従事者が汚染を
受け,MRSA の定着が起こりやすい。
①体位変換,患者清拭,ベッドメーキングなどに際して,塵埃が浮遊する可能性があ
る場合には,マスク,キャップ,エプロン,手袋で防御する
②患者に直接接した器材や衣服は消毒もしくは交換する
③患者に接する前後には必ず手指消毒を行う
④手指消毒は速乾性擦式アルコール製剤もしくはポビドンヨード,グルコン酸クロル
ヘキシジンなどのスクラブ剤を用いる
⑤その他の基本的な衛生事項を守り,清潔に心がける
6)汚染物の滅菌,消毒
MRSA を含む黄色ブドウ球菌は,消毒薬に対する抵抗性が弱い。ほとんどすべての消毒
薬が有効である。
したがって,MRSA の消毒には生体毒性の低い副作用のない安全な消毒薬が適応であり,
生体には生体用消毒薬を,環境や器具には環境用消毒薬を選択する。
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