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【参考資料3】感染症法に基づく消毒・滅菌の手引きについて(健感発0311第8号令和4年3月11日) (22 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_73577.html |
| 出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会(第105回 6/10)《厚生労働省》 |
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3 中東呼吸器症候群(病原体がベータコロナウイルス属 MERS コロナウイルスであるも
のに限る。)
1)はじめに
中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)による重症肺炎の患者は,アラビア半島
で週に数人程度の頻度で発生し続けている。このウイルスはヒトコブラクダに風邪を引き起こ
す病原体として,中東とアフリカ全域に蔓延しており,ラクダに接触することによってヒトに感染
する。世界では,これまでに 27 カ国で輸入症例の感染者が見つかっている。特に韓国では
2015 年に感染拡大が起こり,1 人の輸入症例から 185 人に感染が広がった。
2) 感染経路
①飛沫感染,接触感染によるラクダからヒト,及びヒトからヒトへの感染が主。
②糞便からの糞口感染の可能性は低いが,完全に否定することはできない。
③血液を介した感染の可能性は極めて低いと考えられる。
3) 患者への対応
原則として入院。特定,第一種,第二種感染症指定医療機関のいずれかへの入院を勧告
する。
4)患者環境および観血的処置時の対策
咳,くしゃみによる飛沫は 1.5 メートル以内の範囲に拡散するので,患者には通常のマス
クを使用する。また,その際に口を覆った手指の洗浄,速乾性擦式アルコール製剤などによる
消毒を励行する。 喀痰,血液や体液などに起因する汚染拡散に留意する。そのためにはシ
ングルユース(ディスポーザブル)のシーツ,覆布,滅菌ドレープ類,ガウンその他を利用する。
シングルユースの汚染物はプラスチック袋で二重に密閉し,外袋を消毒した後に運搬し,高温
焼却する。再使用器械・器材類は,密閉用容器(回収用コンテナなど)に密閉して,容器の外
側を消毒した後に運搬し,適切に消毒または滅菌処理する。 針刺しや切創に注意し,血液飛
沫を受けないように防御を行って臨む。
5)医療従事者への注意
MERS コロナウイルスはエンベロープを持つウイルスであり,本ウイルスの消毒薬抵抗性は
高くない。 しかし,MERS 感染者の 12%は医療従事者が占めること,病院内での感染拡大
が何度も起こっていること,感染が確認された人の致死率は 36%と高いことから,感染拡大
を防止するためには厳重な消毒が必要である。 消毒の実施は,マスク,ガウン,手袋,シュー
カバー,キャップを含む防護服を着用して行う。 消毒後の物品に対しては,可能であれば高
圧蒸気滅菌(オートクレーブ)を行う。なお,患者病室から物品を運び出す際には,物品を収め
たプラスチック袋などの消毒も必要となる。プラスチック袋の外側を 0.05%(500ppm)次亜塩
素酸ナトリウムで清拭する。 使用後の防護服はバイオハザードバッグに入れ,オートクレーブ
後に廃棄とする。 ただし,防護服をやむをえず再使用する場合には,水溶性ランドリーバッグ
に入れた後にプラスチック袋に密閉して運び出し,80℃・10 分間などの熱水洗濯を行う。
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のに限る。)
1)はじめに
中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)による重症肺炎の患者は,アラビア半島
で週に数人程度の頻度で発生し続けている。このウイルスはヒトコブラクダに風邪を引き起こ
す病原体として,中東とアフリカ全域に蔓延しており,ラクダに接触することによってヒトに感染
する。世界では,これまでに 27 カ国で輸入症例の感染者が見つかっている。特に韓国では
2015 年に感染拡大が起こり,1 人の輸入症例から 185 人に感染が広がった。
2) 感染経路
①飛沫感染,接触感染によるラクダからヒト,及びヒトからヒトへの感染が主。
②糞便からの糞口感染の可能性は低いが,完全に否定することはできない。
③血液を介した感染の可能性は極めて低いと考えられる。
3) 患者への対応
原則として入院。特定,第一種,第二種感染症指定医療機関のいずれかへの入院を勧告
する。
4)患者環境および観血的処置時の対策
咳,くしゃみによる飛沫は 1.5 メートル以内の範囲に拡散するので,患者には通常のマス
クを使用する。また,その際に口を覆った手指の洗浄,速乾性擦式アルコール製剤などによる
消毒を励行する。 喀痰,血液や体液などに起因する汚染拡散に留意する。そのためにはシ
ングルユース(ディスポーザブル)のシーツ,覆布,滅菌ドレープ類,ガウンその他を利用する。
シングルユースの汚染物はプラスチック袋で二重に密閉し,外袋を消毒した後に運搬し,高温
焼却する。再使用器械・器材類は,密閉用容器(回収用コンテナなど)に密閉して,容器の外
側を消毒した後に運搬し,適切に消毒または滅菌処理する。 針刺しや切創に注意し,血液飛
沫を受けないように防御を行って臨む。
5)医療従事者への注意
MERS コロナウイルスはエンベロープを持つウイルスであり,本ウイルスの消毒薬抵抗性は
高くない。 しかし,MERS 感染者の 12%は医療従事者が占めること,病院内での感染拡大
が何度も起こっていること,感染が確認された人の致死率は 36%と高いことから,感染拡大
を防止するためには厳重な消毒が必要である。 消毒の実施は,マスク,ガウン,手袋,シュー
カバー,キャップを含む防護服を着用して行う。 消毒後の物品に対しては,可能であれば高
圧蒸気滅菌(オートクレーブ)を行う。なお,患者病室から物品を運び出す際には,物品を収め
たプラスチック袋などの消毒も必要となる。プラスチック袋の外側を 0.05%(500ppm)次亜塩
素酸ナトリウムで清拭する。 使用後の防護服はバイオハザードバッグに入れ,オートクレーブ
後に廃棄とする。 ただし,防護服をやむをえず再使用する場合には,水溶性ランドリーバッグ
に入れた後にプラスチック袋に密閉して運び出し,80℃・10 分間などの熱水洗濯を行う。
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