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【参考資料3】感染症法に基づく消毒・滅菌の手引きについて(健感発0311第8号令和4年3月11日) (42 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_73577.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第105回 6/10)《厚生労働省》
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4 スピロヘータの四類感染症
1)はじめに
螺旋状の形体で,活発な運動を行う菌群である。トレポネーマ属,ボレリア属,レプ
トスピラ属などがある。トレポネーマ属はヒトや動物に寄生し,梅毒などの病原体とな
る。ボレリア属は回帰熱,ライム病の病原体で,シラミ,ダニを介して感染する。梅毒
は五類感染症に分類されている。
2) スピロヘータの消毒
消毒薬に対する抵抗性は弱い。低水準消毒薬で対応する。0.1~0.5w/v%両性界面活
性剤,0.1~0.5w/v%第四級アンモニウム塩を使用する。熱を使用する場合では,トレ
ポネーマ属は 42℃以上で速やかに死滅する。4℃では3日間で感染力を消失する。レプ
トスピラ属も熱には弱く,50~55℃・30 分間の加熱で死滅する。
環境の消毒が必要な場合は,0.1~0.5w/v%両性界面活性剤,0.1~0.5w/v%第四級ア
ンモニウム塩を使用する。リネン類は熱水消毒(80℃・10 分間),もしくは 0.05w/v%
(500ppm)次亜塩素酸ナトリウム溶液に 30 分間以上浸漬して消毒する。
3) 疾患の特徴,媒介経路,感染防止
(1)回帰熱
病原体はスピロヘータ科ボレリア属のボレリア・レカレンチス(回帰熱ボレリア)な
どである。シラミやダニが媒介する。症状として,発熱,頭痛,筋肉痛,脾腫などが現
れるが,高熱が数日続いて,いったん解熱後に1~2週後にまた発熱する。これを繰り
返すため,回帰熱と呼ばれる。
ヒトからヒトへの感染はないが,患者の血液には注意が必要である。そのため標準予
防策で対応する。
(2)ライム病
病原体として,スピロヘータ科ボレリア属のボレリア・ブルグドルフェリなどが確認
されている。野ネズミや小鳥が保菌動物となっており,吸血したマダニにより媒介され
る。日本でも数百件の報告がある。マダニの刺咬部を中心に遊走性紅斑が出現する。そ
の他,発熱,筋肉痛,悪寒,倦怠感などのインフルエンザ様症状がみられることもある。
感染防止は標準予防策をとる。
(3)レプトスピラ症
病原体はレプトスピラ・インテロガンスなどであるが,230 以上もの多くの血清型が
存在する。黄疸出血性レプトスピラ症はワイル病ともいわれる。秋季にみられるレプト
スピラ症は,地方病として秋疫(あきやみ)などの病名がついている。ドブネズミ,野
ネズミなどのげっ歯類を中心に,イヌ,ブタ,ウシなどの多くの哺乳動物が保菌動物と
なる。保菌動物の尿に汚染された水や土壌を介して,皮膚から体内に侵入して感染する。
ヒトからヒトへの感染はまれである。
レプトスピラ症は,発熱,悪寒,頭痛,筋痛,結膜充血などの初期症状があり,黄疸
出血性レプトスピラ症ではその後,出血,黄疸,腎不全などがみられる。
感染防止は標準予防策で対応し,特別な消毒は必要ない。

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