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【参考資料3】感染症法に基づく消毒・滅菌の手引きについて(健感発0311第8号令和4年3月11日) (30 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_73577.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第105回 6/10)《厚生労働省》
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3 腸管出血性大腸菌感染症
1)はじめに
腸管出血性大腸菌(Enterohemorrhagic E.coli; EHEC)は下痢原性大腸菌の一種であ
る。ヒトの腸管に常在する非病原性の大腸菌とは異なり, ベロ毒素を産生する。
感染が成立する菌量は約 100 個と少ない。ベロ毒素を産生する腸管出血性大腸菌は血
清群 O157 が最も多いが,それ以外にも O26,O111,O121, O103, O145, O165 などの血
清群に属する大腸菌がベロ毒素を産生する。
腸管出血性大腸菌感染症では,無症状から軽い腹痛や下痢を伴うもの,さらには頻回
の下痢,激しい腹痛と血便などとともに尿毒症や脳炎により死に至るものまでさまざま
である。有症状者の約3~5%は,初発症状から2週間以内に溶血性尿毒症症候群
(Hemolytic Uremic Syndrome; HUS)や脳症を発症するため注意が必要である。
2)感染経路
感染経路は菌に汚染された飲食物を摂取するか,患者の糞便で汚染されたものを口に
する経口感染である。ヒトからヒトへの二次感染を起こすこともある。
3)患者の対応
小児および高齢者では重症化する割合が高いため, 特に注意を要する。飲食業などの
職業を介して,集団発生を起こしうる感染症である。したがって特定職業への就業制限
が行われ,臨床症状に応じて入院の可否を決定する。
4)手術対策
腸重積や急性虫垂炎として診断されることがある。手術中に患者の排泄物がなければ
特別な処置は必要としない。術中に無意識に排泄物が出ることがあるので,あらかじめ
紙おむつを当てておく。
手術終了後の室内清掃では特別な消毒薬は不要であり,清掃を主とした整備を行う。
麻酔関連器材,手術器械の使用後処理も日常の方法でよい。
5)医療従事者への注意
感染防止は標準予防策で行うが,排泄物には感染性があるものとして対応する必要が
ある。接触感染の予防には手指の洗浄・消毒が最も効果的であり,患者の排泄物の処理
にはゴム手袋を使用する。患者の糞便に触れた後は手袋をはずし,直ちに流水と石けん
で十分に手洗し,速乾性擦式アルコール製剤にて手指消毒をする。
患者が自分で用便をした後の手指消毒の指導も徹底する。
6)汚染物の滅菌,消毒
(1)器 具
耐熱性の器具はウォッシャーディスインフェクターなど熱水を使用した洗浄装置で
処理する。もしくは,素洗い後に 80℃以上の熱水に 10 分間以上浸漬する。その後,器
械組みして高圧蒸気滅菌など,通常の滅菌を行う。
非耐熱性のものは,流水による洗浄の後,薬液消毒または酸化エチレンガス滅菌,過
酸化水素ガスプラズマ滅菌などにて滅菌する。
消毒薬として,アルコール系消毒薬,両性界面活性剤,ビグアナイド系消毒薬,次亜
塩素酸ナトリウムや亜塩素酸水等の塩素系消毒薬などが有効である。
(2)患者環境

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