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【参考資料3】感染症法に基づく消毒・滅菌の手引きについて(健感発0311第8号令和4年3月11日) (46 ページ)
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| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_73577.html |
| 出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会(第105回 6/10)《厚生労働省》 |
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8 芽胞形成菌の四類感染症
1) はじめに
芽胞形成菌の中で,四類感染症に含まれるものは炭疽とボツリヌス症のみである。
2) 芽胞の消毒
芽胞には高水準消毒薬の長時間接触が必要である。高水準消毒薬のうち,芽胞にも有
効な消毒薬は化学滅菌剤とも呼ばれている。グルタラールと過酢酸が該当する。グルタ
ラールの場合には3時間以上の浸漬を行う。0.3w/v%過酢酸では 30 分間以上の浸漬が
必要である。欧米では,1,000ppm の二酸化塩素や 6w/v%以上の安定化過酸化水素など
も使用されている。
消毒に先立って,洗浄を十分に行い,付着している芽胞の数を減らしておくことが大
切である。
炭疽菌の汚染物は滅菌もしくは焼却が基本であるが,消毒を行う場合には特別な対応
が必要となる。
過酢酸,二酸化塩素,次亜塩素酸ナトリウムが最も有効とされている。作業者は防護
服を着用して作業に当たらなければならない。
炭疽菌の消毒方法に関しては,WHO資料の厚生労働省による抜粋要約がある
(http://www.mhlw.go.jp/houdou/0111/h1116-1g.html)。しかし,この中の薬剤には日
本で市販されていないものもあり,また高濃度の薬剤では作業者への十分な注意が必要
である。
3) 疾患の特徴,媒介経路,感染防止
(1)炭 疽
炭疽菌を起因菌とする急性敗血症性の動物由来感染症である。炭疽はウシやウマなどの
草食獣で感受性が高い。ヒトは感染動物や炭疽菌芽胞に汚染した動物製品などから感染する。
炭疽菌は酸素と接触することによって芽胞を形成して土壌中などで長期間生存し,動物に感
染を繰り返す。炭疽汚染地帯を作る。世界的にはスペイン中部からギリシャ,トルコを経てイラ
ン,パキスタンに及ぶ汚染地域があり炭疽ベルトとも呼ばれる。また,南アメリカ,中央アジア,
中央アフリカなどでも発生がみられる。ヒトは芽胞により感染するが,感染経路により皮膚
炭疽,肺炭疽,腸炭疽に分けられる。なお,2001 年の米国での炭疽菌の芽胞による生物
テロ事件により,自然発生例よりも炭疽菌の芽胞を利用した生物テロの可能性が公衆衛
生上の問題となっている。
ヒトからヒトへの感染はない。特に重篤な肺炭疽では,発熱,悪寒,頭痛などのイン
フルエンザ様症状に加えて,呼吸困難からチアノーゼを呈して昏睡となる場合もある。
感染防止は標準予防策を徹底する。
(2)ボツリヌス
病原体は Clostridium botulinum(および Clostridium butyricum や Clostridium
baratii の一部の菌株)である。
病型は食餌性ボツリヌス症(食中毒),創傷ボツリヌス症,乳児ボツリヌス症,成人
腸管定着型ボツリヌス症に分類され,そのほか生物兵器や医療行為による病態がある。
いずれにおいても,本菌が産生するボツリヌス毒素によって起こる神経中毒疾患であり,
複視や嚥下困難などの脳神経障害から病状が進むと弛緩性麻痺が生じ,呼吸麻痺などの
症状を呈する場合もある。
食餌性ボツリヌスは食品中でボツリヌス菌が増殖して産生した毒素を経口的に摂取す
ることによって発症する。創傷ボツリヌスは,ボツリヌス毒素産生菌芽胞により汚染された
創傷部において,菌が増殖し産生された毒素により発症する。
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1) はじめに
芽胞形成菌の中で,四類感染症に含まれるものは炭疽とボツリヌス症のみである。
2) 芽胞の消毒
芽胞には高水準消毒薬の長時間接触が必要である。高水準消毒薬のうち,芽胞にも有
効な消毒薬は化学滅菌剤とも呼ばれている。グルタラールと過酢酸が該当する。グルタ
ラールの場合には3時間以上の浸漬を行う。0.3w/v%過酢酸では 30 分間以上の浸漬が
必要である。欧米では,1,000ppm の二酸化塩素や 6w/v%以上の安定化過酸化水素など
も使用されている。
消毒に先立って,洗浄を十分に行い,付着している芽胞の数を減らしておくことが大
切である。
炭疽菌の汚染物は滅菌もしくは焼却が基本であるが,消毒を行う場合には特別な対応
が必要となる。
過酢酸,二酸化塩素,次亜塩素酸ナトリウムが最も有効とされている。作業者は防護
服を着用して作業に当たらなければならない。
炭疽菌の消毒方法に関しては,WHO資料の厚生労働省による抜粋要約がある
(http://www.mhlw.go.jp/houdou/0111/h1116-1g.html)。しかし,この中の薬剤には日
本で市販されていないものもあり,また高濃度の薬剤では作業者への十分な注意が必要
である。
3) 疾患の特徴,媒介経路,感染防止
(1)炭 疽
炭疽菌を起因菌とする急性敗血症性の動物由来感染症である。炭疽はウシやウマなどの
草食獣で感受性が高い。ヒトは感染動物や炭疽菌芽胞に汚染した動物製品などから感染する。
炭疽菌は酸素と接触することによって芽胞を形成して土壌中などで長期間生存し,動物に感
染を繰り返す。炭疽汚染地帯を作る。世界的にはスペイン中部からギリシャ,トルコを経てイラ
ン,パキスタンに及ぶ汚染地域があり炭疽ベルトとも呼ばれる。また,南アメリカ,中央アジア,
中央アフリカなどでも発生がみられる。ヒトは芽胞により感染するが,感染経路により皮膚
炭疽,肺炭疽,腸炭疽に分けられる。なお,2001 年の米国での炭疽菌の芽胞による生物
テロ事件により,自然発生例よりも炭疽菌の芽胞を利用した生物テロの可能性が公衆衛
生上の問題となっている。
ヒトからヒトへの感染はない。特に重篤な肺炭疽では,発熱,悪寒,頭痛などのイン
フルエンザ様症状に加えて,呼吸困難からチアノーゼを呈して昏睡となる場合もある。
感染防止は標準予防策を徹底する。
(2)ボツリヌス
病原体は Clostridium botulinum(および Clostridium butyricum や Clostridium
baratii の一部の菌株)である。
病型は食餌性ボツリヌス症(食中毒),創傷ボツリヌス症,乳児ボツリヌス症,成人
腸管定着型ボツリヌス症に分類され,そのほか生物兵器や医療行為による病態がある。
いずれにおいても,本菌が産生するボツリヌス毒素によって起こる神経中毒疾患であり,
複視や嚥下困難などの脳神経障害から病状が進むと弛緩性麻痺が生じ,呼吸麻痺などの
症状を呈する場合もある。
食餌性ボツリヌスは食品中でボツリヌス菌が増殖して産生した毒素を経口的に摂取す
ることによって発症する。創傷ボツリヌスは,ボツリヌス毒素産生菌芽胞により汚染された
創傷部において,菌が増殖し産生された毒素により発症する。
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